平均年収1000万円の人が将来受け取れる年金はどれくらい?
平均年収1000万円となれば比較的ゆとりのある生活ができますが、老後はどうなのか気になる方も多いでしょう。そんなときは、自身で将来受け取れる年金額を調べることをおすすめします。 この記事では、年収1000万円の方が受け取れる年金について解説していきます。
国民年金と厚生年金について
日本の公的年金について確認しておきましょう。公的年金は20歳以上60歳未満の全ての方が加入する国民年金と、会社員などが加入する厚生年金で構成されています。 学生や非正規雇用労働者、フリーランス、自営業などの方は国民年金のみ加入し、令和3年度の時点では保険料を毎月1万6610円納めています。この保険料を20歳から60歳まで納め続けると、65歳から毎月満額にあたる6万5075円の年金を受けとれるでしょう。 ただしこの年金額は令和3年度のものであり、今後減る可能性もあるので注意してください。一方、会社員などが加入する厚生年金は給料によって異なります。令和3年度の保険料率は18.3%で、これを基に決められた保険料を会社と折半して納めるのです。 この保険料には国民年金も含まれており、会社員の方は将来国民年金(基礎年金)と厚生年金を合わせて受給できます。厚生年金の分は「平均標準報酬月額×5.481/1000×加入月数」という計算式で、大体の金額を把握できるようになっています。
平均年収1000万円の方が65歳から年金を受給した場合の金額
早速「平均標準報酬月額×5.481/1000×加入月数」という計算式を利用して、平均年収1000万円の方が65歳から受け取れる年金額を調べてみましょう。 まず、平均標準報酬月額は、厚生年金の保険料額表の1等級から32等級までのそれぞれの等級に該当する金額のことを意味しています。平均年収1000万円の場合、単純に計算すれば月収83万円程度になりますが、保険料額表の平均標準報酬月額は最大でも65万円です。 そのため、ここでの平均標準報酬月額は65万円で計算します。加入月数は、20歳から60歳までと仮定すれば480ヶ月です。これらを上記計算式に当てはめて計算すると、約171万円となります。 これは年額なので、毎月の厚生年金額を知りたい場合は、さらに12で割ってください。このように計算すると、毎月の厚生年金分の金額は約14万2500円となります。 これに国民年金分6万5075円も合わせて、毎月約20万7575円を平均年収1000万円の方は将来年金として受け取れるのです。仮に年金を80歳まで受給するとすれば、一生涯で受け取れる年金額は約3736万3500円となります。