防衛費増、財源とセットで 自民・石破元防衛相インタビュー【22参院選】
22日公示の参院選では、安全保障政策も主要な論点となる。 自民党の石破茂元防衛相は20日までに時事通信のインタビューに応じ、同党が国内総生産(GDP)比2%を念頭に防衛費の増額を主張していることについて、財源とセットで議論すべきだとの認識を示した。主なやりとりは次の通り。 ―自民党の議論は数字ありきではないか。 必要なものを積み上げた結果、GDP比で2.5%や1.7%になるのであれば、それはそれでいい。数字がまず目標というのは、議論が倒錯している。増額と財源はセットで論じるのが民主主義の基本だ。 ―増額の財源は。 切り詰められるものはあるだろう。酒税やたばこ税、資産課税などを強化する方策もあるだろう。平和な日本を引き継ぐための国債発行も「合わせ技」としてあっていい。ただ、財源をきちんと議論しておかないと、次の時代に対して無責任だ。 ―参院選で財源を示すべきでは。 それが国政選挙だ。参院選で政策の選択肢を提示し、その内容で選んでもらうのが主権者に対する責務だ。 ―米国は日本のために核を使うか。 ニュークリア・シェアリング(核共有)の本質的な意味は、核弾頭を共有することではなく、意思決定プロセスと政治的責任、訓練を共有することだ。(非核三原則の)「持たず、つくらず、持ち込ませず」に抵触しない形の核共有はあり得る。 ―日本に弾頭を置かなくてもいい。 そうだ。ドイツやイタリア、ベルギーは実際に核を(自国内に)持ち込み、いざとなったら空軍が積んで飛んでいく方式だ。だが、現代では古めかしい爆撃機より、ミサイルを使う方がいい。