レストランやコンビニの余剰商品が2~5割引に。食品ロス削減アプリが続々登場
食品ロス削減推進法が施行されてから1年余。昨年(2020年)7月からはレジ袋の有料化が始まるなど、私たちの生活でも「持続可能な社会」を意識することが多くなりました。 そんな中、食品ロスの削減に協力しながらおサイフにも優しいアプリや、化粧品・食品などの使用済み容器を再利用する循環型の会員制サービスなど、日々の暮らしで社会貢献につながる新しい取り組みが始まっています。
食品ロスを減らすフードシェアリングアプリが次々登場
飲食店やコンビニなどでは、売れ残りや期限切れとなった食品ロスが毎日発生しています。たとえば近年では恵方巻の廃棄などが社会問題としても注目され、おいしく食べられるのに廃棄せざるをえない商品を再利用する動きがトレンド化してきました。 そこで登場したのが、アプリを使ったフードシェアリングサービスです。 飲食店は余った商品の価格と引取時間をアプリにアップし、利用者は位置情報で近い店舗を検索して希望の商品を見つけて取りに行きます。通常価格より2~5割程度値引きされるため利用者にはお得で、店舗は売り上げにつながるなど、双方にメリットがあります。 最近では新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店の参加が増加し、店の支援目的で利用する人も増えています。 アプリを利用したフードシェアリングにはネット通販もありますが、今回は実店舗を利用するサービスを3つ紹介します。アプリをダウンロードするだけで、会費やサービス利用料はかかりません。購入したい商品をアプリで決済し、あらかじめ提示された時間に取りに行くシステムとなっています。
レストランやカフェ、コンビニなどの余剰商品が割引価格に
TABETE 代表的なフードシェリングアプリの「TABETE」は加盟店やメニューの数が豊富で、閉店前にたくさんの食品が値引きされる“デパ地下”のイメージです。商品は3~4割引で入手できることが多く、店舗の売り上げにも貢献できることから「レスキュー購入」と呼ばれています。 No Food Loss 「No Food Loss」はコンビニなどで廃棄予定になった商品のクーポンを入手できるアプリで、「ポプラ」や「生活採家」と提携しています。 商品は店内の棚にはなく、アプリで探したクーポンの画面をレジで見せて購入します。パンやデニッシュ専門店も参加していて、コンビニも含め半額程度で出品されている商品もあります。 tabekifu 「tabekifu」もキャンセルになったり仕込み過ぎた食事を利用者に2~3割引で提供するアプリで、同時に注文金額の一部を恵まれない人たちに寄付する仕組みにもなっています。 写真やコメントを投稿すると寄付金額が増えたり、自分の社会貢献スコアを確認できたりする機能もあり、お得で社会のためになってSNSも楽しめるというサービスです。レストランやカフェ、日本料理店などが参加し、持ち帰りだけでなく店内での飲食も可能です。 どのフードシェアリングサービスも内容が少しずつ違うため、メインエリアや参加店舗数、扱うメニュー内容などをアプリでチェックしておきましょう。