簡単に取り入れられる!ウイルスに強い体をつくる食品のとり方
腸内細菌は、腸の中の食べ物を餌として生きています。つまり、何を食べるかによって、腸内環境は善にも悪にも変化。健康な腸を保ち、免疫力を高めるためには、腸内細菌のバランスを整える食品を積極的に取り入れましょう。 【画像】簡単に取り入れられる!ウイルスに強い体をつくる食品のとり方 <教えてくれた人> 医学博士 江田証さん 江田クリニック院長。国内外から注目を集めている、消化器の専門医。最新著書に『腸内細菌の逆襲』(幻冬舎)がある。
ヨーグルトにはバナナ+はちみつが◎
発酵食品の無糖ヨーグルトに、オリゴ糖・食物繊維が豊富なバナナを組み合わせ、さらにオリゴ糖がとれるはちみつで甘みをプラス。相乗効果で効率よく腸活ができます。
サラダにさば缶をそのまま加える
魚の皮にEPA・DHAが豊富に含まれているので、皮ごと食べられる缶詰が手軽でおすすめ。サラダなどにさばの水煮缶をトッピングするだけで、免疫力アップにつながります。
晩酌するなら、ワイン+チーズを!
赤ワインに含まれるポリフェノールには、善玉菌を増やす働きがあるとされています。さらに乳酸菌を含むチーズと組み合わせれば、腸活のベストバランス。ただし、お酒のとりすぎは悪玉菌を増やす原因になるので量に注意して。
朝、グレープフルーツを食べれば、腸が元気に
グレープフルーツ独特の苦み成分が「ナリンゲニン」。腸の免疫機能を高めてくれるので、1日元気に過ごすためにも朝食時にとるのがおすすめ。
免疫力アップに効く食品&成分はコレ!
【発酵食品】 体によい影響を与える善玉菌を刺激して、腸のぜん動運動を活性化させる働きが。ヨーグルトや納豆などは、腸内を弱酸性にして悪玉菌が増えるのを防ぐ効果もあります。 ●ヨーグルト、納豆、ぬか漬け、キムチ、みそ、しょうゆ、塩麹こうじ、甘酒、チーズ、ワインなど 【オリゴ糖】 ビフィズス菌などの乳酸菌(発酵食品)の餌となって、善玉菌を増やす効果が。悪玉菌の餌にはならないため、効率よく善玉菌だけを増やすことができます。 ●バナナ、はちみつ、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、アボカド、豆類など 【水溶性食物繊維】 水に溶けるとゼリー状になる水溶性食物繊維。腸内を掃除し、便を柔らかくして、スムーズな排便を促します。善玉菌の餌となり、腸内環境を整える効果もあります。 ●ブロッコリー、海草、きのこ、もち麦、アボカド、モロヘイヤ、ごぼう、豆類など 【EPA(エイコサパンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)】 人の体内では産生できないオメガ3系脂肪酸の一種。腸内の炎症を鎮める効果があり、善玉菌が増えやすい環境に整えます。また、潤滑油として便の滑りをよくする効果も。 ●さば、いわし、さんま、さけ、ぶりなどの魚類 【ビタミンA】 のどの粘膜を保護し、鼻や口から入る細菌から身を守る作用があり、風邪予防に効果があります。特に、小児において腸の免疫機能を高める効果が実証されています。 ●にんじん、かぼちゃ、小松菜、ほうれん草などの緑黄色野菜、鶏レバー、豚レバー、うなぎなど 【ビタミンE】 免疫細胞を活性化して、免疫抑制物の生成を予防。また、強力な抗酸化作用で、活性酸素による細胞の破壊を防ぎます。ビタミンCと一緒にとることで抗酸化作用がより高まります。 ●アーモンド、ヘーゼルナッツ、ブロッコリー、アボカド、かぼちゃ、ぶり、さんまなど 【亜鉛】 体内のビタミンAの代謝を促進し、抗酸化作用・免疫力の向上に効果があります。亜鉛が不足すると、味覚障害のほか、肌荒れやアレルギー症状などが現れやすくなります。 ●かき、うなぎ、あさりなどの魚介類、豚レバー、アーモンド、ピーナッツなど 【ナリンゲニン】 ミカン科植物の果実に含まれるポリフェノールの一種。アレルギーや腸管の免疫の暴走を抑えて、腸の粘膜を保護する細胞を増やす効果が確認されています。 ●グレープフルーツ、はっさくなどのミカン科植物 参照:『サンキュ!』2021年1月号「ウイルスに負けない衣食住」より。掲載している情報は2020年11月現在のものです。監修/江田証(医学博士) 撮影/上原朋也 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
サンキュ!編集部