恐竜の植木鉢?!400年の伝統に裏打ちされた新鋭作家の“体温を感じる”器たち~ふるさとWish福智町~
「アサデス。KBC」(11月4日放送)のふるさとWish企画は、タレント・ボビーが福岡県田川郡福智町にある上野焼(あがのやき)の窯元・守窯へ。そこには唯一無二の作品を作る、若き陶芸家がいました!
福岡市中心部から車で約1時間。「福智町」の由来ともなっている名峰・福智山から連なる山々は、登山者にも人気です。その麓に、400年以上の伝統を誇る焼物の里・上野地区があります。 上野焼は、歴代の小倉藩主が使うための器を作り、格調高い茶器として茶の湯の偉人たちに愛されてきました。また、町内を走る平成筑豊鉄道の観光レストラン列車「ことこと列車」では、社内でいただく料理をより引き立てる器として使用されています。 今回ボビーが訪れたのは、およそ20ある窯の一つ、守(まもる)窯。金髪に海外ロックバンドのTシャツという、ちょっと個性的なご主人・熊谷守さんにお話を伺いました。「もともと上野焼は御用窯と言って、殿様に献上するために作られていたものですが、その中にはこのような(絵付けの)技法も入っています。しかし、(守窯のように)絵付けをメインにやっている窯元はあまりないですね」。
守窯の器は、どれも華やか。色付けに使う釉薬の種類が多いという、上野焼の伝統的な特徴を活かした作品が多く並びます。その中に、ちょっと変わった作品が置かれている一角を発見したボビー。「これは娘が作っているものです」と紹介されたのは、守さんの次女・眞春さん。
彼女の作品もまた個性的です。恐竜のお腹が鉢になった植木鉢、キリンやヒツジのカップ(ゴブレット)、ネコやウサギの香炉など実用的なものから、置物、アクセサリーと、「これも上野焼?!」と驚かされるものばかり。実は眞春さん、4年前にもアイデア商品を集めたコンテストの参加者として、「アサデス。KBC」が取材していました。 元々、動物や恐竜が好きだった眞春さん。父であり、師匠でもある守さんから教えを受けながら、”上野焼らしいのに、これまでなかった”作品作りに挑戦しています。「せっかく“上野焼の守窯”なので、上野焼の色で恐竜の色を出せればと考えて作っています。特に色は、父にかなり聞いていますね」