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防犯カメラで犯罪減る?一定地区に集中設置 佐賀県警、小城市で検証事業

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佐賀新聞

 佐賀県警は、小城市の小城公園周辺に防犯カメラ10台を設置し、犯罪抑止効果の検証を進めている。映像を捜査に活用するなど一定の効果が見えてきたが、管理する小城市からは「必要以上の個人情報の管理は責任が重い」との声も。専門家は、設置・運用する側をチェックする必要性を指摘した上で、まちづくりの視点から自治体を中心とした議論を促している。  県警は、一定の地区に集中的にカメラを設置して、犯罪抑止効果を検証する事業を6月から実施している。県内初のモデル事業地区になったのは、家族連れや住民が利用する小城公園周辺で、西九州大や小城高などの教育施設もある。  設置期間は12月までで、その後に住民らにアンケートを実施して検証する。モデル地区で一定の成果が確認できれば、同様の取り組みを全県的に広げていく考え。  県警によると、小城公園の半径1キロ圏内で昨年1年間に車上狙いなどの刑法犯が30件、声掛けや付きまといが3件発生している。カメラ設置後の6、7月では、器物損壊などが3件発生し、映像を捜査に活用した例もあるという。  県警はカメラが作動していることを看板で示し、映像データを目的外で利用しないとしている。公園近くに住む60代女性は「自分が悪いことをしているわけではないので、監視だとは思わない」。「ゆっくりと走る不審な車を見掛けることがある」とした上で、カメラ設置を肯定的に捉える。  通学路として利用している小城高3年の男子生徒は「カメラが設置されたことは知っていたけれど、あまり意識したことはない」。公園近くの道は夜は暗いといい「カメラは、ないよりもあった方がいい」と犯罪抑止に期待する。  カメラを管理する小城市の担当者も「抑止力の観点では設置されていた方がいい」と受け止めているが、個人情報を管理する不安や運用にかかる電気代の負担の課題もあるという。「10台でも個人情報の管理などにかなり神経を使っている。設置地区が広がれば、さらに負担が重くなるかもしれない」と懸念を示す。  防犯カメラの運用について、犯罪学が専門の立正大の小宮信夫教授は、市民側から「監視されている」との指摘が出てくることを踏まえ、「監視する側をしっかりとチェックする視点は必要」と説明する。運用の透明性を確保する観点から「住民に近く、中立的な立場にある自治体が管理する方が望ましいのではないか」と指摘する。  犯罪を未然防止する目的から「防犯はまちづくりの一環」とした上で、防犯カメラの設置について「犯罪が多発する場所や発生しやすい状況などについて議論しておくことが重要になる」と話す。(小部亮介)

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