モルドバが60日間の非常事態宣言へ、ロシアから天然ガス停止の恐れ…「住民を人質」と非難
ロイター通信によると、旧ソ連構成国モルドバの議会は13日、ロシアからの天然ガスの供給が止まる恐れがあるとして、16日から60日間にわたる非常事態宣言を発令すると決めた。モルドバ政府は、ロシアのプーチン政権を「ガスや電気がない状態に置き去りにし、住民を人質にしている」と非難している。 【写真】モルドバのサンドゥ大統領、親欧米で知られる
モルドバはウクライナ経由で年間約20億立方メートルの露産ガスの供給を受け、ロシア系住民が実効支配するモルドバ東部「沿ドニエストル共和国」の発電に利用してきた。ただ、ウクライナが年末に終了する露大手ガスプロムとの輸送契約を延長しないと表明していた。
モルドバ側の説明によると、露側はルーマニア経由などでガスを代替輸送できるにもかかわらず、モルドバ側に対し供給条件として負債の支払いを求めるなど供給が不透明な状態に陥っているという。
モルドバでは親欧米のマイア・サンドゥ大統領が11月の大統領選の決選投票で再選を果たした。ロシア側が選挙に介入したとして、モルドバ政府や欧米諸国が批判を続けていた。