Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

グラミー賞、問題視されていた「アーバン・コンテンポラリー」ジャンル名の変更を発表

配信

ハーパーズ バザー・オンライン

6月10日(現地時間)、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーが、同賞に関連するいくつかの変更を発表。そのなかで、ジャンルの名称としての「アーバン」の言葉の使用を一部取りやめることを明らかにした。 【写真】意外なあの人も!実はグラミー賞を受賞していないアーティスト25 「最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞」は今後、「最優秀プログレッシブR&B・アルバム賞」となる。これは、ヒップホップやラップ、フォーク、エレクトロニック、ロックその他の要素を含むことを、より明確に表したものにするためだという。 レコーディング・アカデミーハーヴェィ・メイソン・ジュニア暫定CEOはさらに、このジャンルをより包括的なものにするとともに、「音楽業界の現状」をより良く反映したものにするためだと説明している。 一方、グラミー賞は今後も、「最優秀ラテン・ポップ/アーバン・アルバム」(現在は「最優秀ラテン・ポップ」)など、一部に「アーバン」の言葉を使用する方針とのこと。 「アーバン・コンテンポラリー」は、2013年に創設されたカテゴリー。最初の受賞曲は、フランク・オーシャンの『Channel Orange(チャンネル・オレンジ)』だった。そのほかビヨンセの『Lemonade(レモネード)』、リアーナの『Unapologetic(アンアポロジェティック)』、ザ・ウィークエンドの『Beauty Behind the Madness(ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス)』、リゾの「CUZ I LOVE YOU(コズ・アイ・ラヴ・ユー)」などが受賞している。

「アーバン」という言葉は数年前から音楽業界で、時代遅れ、ヒップホップやラップ、グライム、R&Bなどの黒人アーティストの音楽を形式化する言葉、などとの批判され、議論の的となってきた。 イギリスのバーミンガム・シティ大学のケヒンデ・アンドリュース教授(社会科学)は『ガーディアン』紙に対し、「アーバンというカテゴリー分けは明らかに間違っているだけでなく、黒人コミュニティーに対する人種的固定観念から生まれたものだ」との見方を示している。 この名称変更が明らかにされる数日前には、アリアナ・グランデやドレイク、テイラー・スウィフトなどのアーティストが所属するレコードレーベル、リパブリック・レコードが、ミュージシャンやジャンルを表わす言葉としての「アーバン」の使用を同日付で中止したことを発表した。 レコーディング・アカデミーはそのほか、現在は「最優秀新人賞」の審査対象とするアーティストが過去にリリースした作品の数に制限を設けているが、これをなくすことも決定。 また、ノミネートする候補の選考委員会のメンバーについて、新たな規則を設けたことも明らかにした。候補として検討されているアーティストとの個人的な関係があれば、事前にそのことを公表するよう求めるという。これは、委員の利益相反に当たる行為を避けるのが目的。 今年のグラミー賞の発表前には、当時のデボラ・デューガンCEOがレコーディング・アカデミー内部のセクハラや、同社の取締役会が汚職や自身と関係のあるアーティストに便宜を図るなどの不正を行っていると告発。白人以外のアーティストが見過ごされたたり、無視されたりしているとも批判し、波紋を広げていた。 暫定CEOは、次回のグラミー賞は今年8月31日までにリリースされた作品を審査対象とし、2021年1月に授賞式を開催することも発表した。外出制限は緩和されつつあるものの、それでも家で過ごすことが求められる今、楽しみにできることが減らずに済んだのは嬉しいことといえそう。

From Harper’s BAZAAR

【関連記事】