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「週刊文春」新谷学編集局長インタビュー「スクープこそ、我々の生きる道」(下)

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大手紙からの転職組も

もはやスクープを極めるなら文春だと、ライバル誌に限らず、大手新聞社からも門を叩く記者がいる。 「ここで勝負したい、と汗をボタボタたらしながら、情熱的に語ってくれる記者を見ると、本当にうれしくなります。会って話してみれば、スクープを取りそうな人は分かる。愛嬌、図々しさ、真摯さ。この3拍子を揃えた人たらしであることが基本です」 慢心はないが、同じスクープ路線で競りかけてくるライバルの出現を望み難い状況も客観視している。 「ある大手メディアの幹部がこぼしていました。(経営陣は)内容証明が来ただけでオタオタして、“訴えられたら、自腹で払えよ”なんて言われてしまうそうです。これでは現場は戦えない」 「実際、スクープは急に取れるものではありません。筋肉が落ちてしまっていると、いざという時に走れないし、パンチもヘナチョコになる。逆にオレたちは、そういう戦場でひたすら勝負し続けてきたわけですからね」 「最近は世の中全体が強い相手への反骨心を失いつつある気がする。たとえドン・キホーテだとしても、一つくらい、どんな相手にもファクトで武装して、とことん立ち向かうメディアがあってもいいんじゃないかと思っています」 たかが週刊誌――。しかし、ガムシャラに戦い続ければ、いつか周りの景色が変わってくる。新谷氏はそう信じて来た。 今、少しだけ見たことのない景色を、視界に捉え始めたような気がしている。 <インタビューの前編(上)は、ページ下部の【関連記事】リンクを参照>

【Profile】

新谷 学 SHINTANI Manabu 1964年生まれ。1989年3月早稲田大学政治経済学部卒、同年4月(株)文藝春秋入社。「ナンバー」、「週刊文春」、月刊「文藝春秋」編集部などを経て、2011年ノンフィクション局第一部部長、2012年4月「週刊文春」編集長。6年間にわたり編集長を務めた後、2018年7月「週刊文春」編集局長に就任した。著書に『「週刊文春」編集長の仕事術』(ダイヤモンド社)、『文春砲 スクープはいかにして生まれるのか?週刊文春編集部編』(角川新書)

【Profile】

加部 究 KABE Kiwamu 1958年生まれ、フリーランスライター。立教大学法学部卒業。スポーツニッポン新聞社を経てフリーに。サッカーを軸足に執筆活動を続けワールドカップは計7度取材。著書には日本サッカーの半世紀を綴った『日本サッカー戦記』、『それでも美談になる高校サッカーの非常識』(以上、カンゼン)『大和魂のモダンサッカー』、『サッカー移民』(以上、双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)、『忠成』(ゴマブックス)、伝説のキックボクサー沢村忠の半生を描いた『真空飛び膝蹴りの真実』(文春ネスコ)など。

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