【迷っているならココに着目!】日産 セレナとホンダ ステップワゴンを選ぶ決め手は高速道路の走行頻度
以前のミニバンはどの車種も何かしらの粗があった。しかし、近年は欠点らしい欠点が見当たらなくなっており、どれを選ぶべきか判断しづらくなっている。セレナ e-POWERのとステップワゴン e:HEVのスペックを比較して、選び分けるポイントを読み解いてみよう。 NISSAN SERENA × HONDA STEPWGN 【画像で比較】セレナとステップワゴンのインパネ周り 車内や荷室の広さは僅差でステップワゴンの勝ち ボディサイズは3ナンバーとなるステップワゴンのほうが大きく、3列目シートの居住空間にもゆとりがあるが、セレナと比べて歴然とした差があるわけではない。居住性はおおむね互角と言ってよいだろう。 標準で7人乗りとなるステップワゴンはオプションで8人乗りも選択可能だ。元が8人乗りのセレナは、2列目座席中央の補助シートをスライドさせれば左右独立シートとして使える。両車ともに2列目シートは大スライド可能なうえ、左右方向へのスライドもできるため、どちらを選んでも不便は感じないはずだ。 大きく違うのは荷室だ。セレナの3列目シートは左右跳ね上げ格納となり荷室の左右空間を圧迫する。荷室をより広く使えるのは、3列目シートが床下収納となるステップワゴンのほうだ。 日産 セレナ e-POWER XV ボディサイズ:全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mm ホイールベース:2870mm 車両重量:1810kg タイヤサイズ:205/65R16(前後) ホンダ ステップワゴン e:HEV AIR ボディサイズ:全長4800mm×全幅1750mm×全高1840mm ホイールベース:2890mm 車両重量:1810kg タイヤサイズ:205/60R16(前後) e-POWER vs. e:HEV 大きな差が出るのは高速走行時 セレナに搭載されたe-POWERは、小排気量エンジンを発電のみに使い、常時モーターで走行するハイブリッドシステムだ。 ステップワゴンのe:HEVも同様の仕組みだが、一定速度以上ではエンジン動力で直接タイヤを駆動できるため高速域の効率はステップワゴンのほうが高い。セレナも高速道路の走行が苦手というわけではないが、動力性能に余裕があるのはステップワゴンのほうだ。 一方、ほぼモーターだけで走行する街乗りでは両者の動力性能や燃費性能に大きな差はない。高速道路をまったく走行しない場合、ステップワゴンの大きな排気量のエンジンは自動車税を引き上げるだけの邪魔な存在に思えてしまうことだろう。 日産 セレナ e-POWER XV エンジン形式:直列3気筒ガソリンエンジン+モーター 排気量:1433cc 最高出力:98ps/5600rpm 最大トルク:123Nm/5600rpm トランスミッション:単速 動方式:2WD(FF) ホンダ ステップワゴン e:HEV AIR エンジン形式:直列4気筒ガソリンエンジン+モーター 排気量:1993cc 最高出力:145ps/6200rpm 最大トルク:175Nm/3500rpm トランスミッション:単速 駆動方式:2WD(FF) 街乗りならセレナ、高速道路を多用するならステップワゴン 同等の装備を備えたグレード同士を比較すると価格はほぼ同じとなる。しかも総合的な使い勝手も同等だ。どちらも優れたミニバンであることは間違いなく、外観の好みだけで選んでも後悔することはないだろう。 しかし、両車が得意とするシーンは明確に異なる。街乗りで使いやすいのはセレナのほうだ。ガラスエリアだけを開けられるセレナのバックドアは狭い場所での荷物の出し入れにも便利なうえ、排気量は小さくとも十分な動力性能が備わっている。 だが、e-POWERはバッテリー電力が枯渇してしまうとエンジンの瞬間発電量に頼らざるをえないため、高速道路の長い上り区間などではパワー不足に陥りやすい。多人数乗車かつ、たくさんの荷物を積んで高速道路を多用するなら、迷わずステップワゴンを選びたい。 車両本体価格 日産 セレナ e-POWER XV:354万8600円 ホンダ ステップワゴン e:HEV AIR:355万3000円
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