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【FC東京】反発、伸びしろ、ぶっちゃけ。「KENTA TOKYO」の現在地

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明治安田生命J1リーグは8月のラストゲームを迎えようとしている。過密日程という「ニューノーマル」に、FC東京では主力の移籍も重なった。だが、長谷川健太監督の言葉を紐解けば「最先端」ととらえることもできそうだ。 視線は輝ける未来へ。長谷川監督が鋭く練習を見つめる

日本代表のポテンシャル

 FC東京はこれからどこへ向かおうとしているのか。実はいま、この首都のクラブが興味深い。  橋本拳人と室屋成の移籍。東慶悟の負傷。超連戦。そんな厳しい条件からはじき出されたローテーションが、チームに新しい変革を生んでいるのだ。  長谷川健太監督は8月26日の第26節・鹿島アントラーズ戦でFW原大智を初先発で起用、直前の試合でデビューしたばかりのDF中村拓海を2試合連続で先発させ、今季は先発2度目のMF内田宅哉もピッチに送り出した。オウンゴールで首尾よく先制したものの、後半に逆転を食らって1-2で敗戦。勝っていれば暫定ながら2位に浮上するチャンスを逃した。  鹿島に逆転されたのは、57分のこと。FC東京の左サイドから斜めに走り込んだファン・アラーノの足元に荒木遼太郎のパスがぴたりと合わされ、そのままの勢いで左足で豪快に蹴り込まれた。このシューターをマークしていたのが小川諒也だった。だが、やや遅れて後ろから追いかける形になり、伸ばした足はわずかに及ばなかった。  長谷川監督は、一夜明けた小川の様子を明かした。 「諒也は今日も悔しがっていました。責任を感じてくれているんだなと。もちろん、諒也だけが失点の責任ではないですが、前回の試合では同じように土居(聖真)にやられて今回はファン・アラーノ。注意していたけれど、それでも上回られてしまって悔しがっていました」  反発心という感情の発露が、チームに好影響を与えると長谷川監督は感じている。 「要所を抑えなければいけないという自覚が出てきたのは、成長の跡だと思っています。諒也が若手を引っ張っていく立場になってきていますので、その自覚は歓迎しています。大事なところを抑えられる選手になれば、日本代表を目指せるポテンシャルを持っていると思うので、自覚を高めてプレーし続けてほしい」  そんな小川を見て、前後の世代が刺激を受けてほしいというのも、長谷川監督の願い。 「これだけいろんな選手が出ているので、次は自分も、という若い選手が非常に気持ちを出してトレーニングしてくれています。若手にはいい面も悪い面もありますが、いいプレーがベテランの刺激にもなっていますから、彼らの台頭は大歓迎です」 「まだメンバーが揃えきれていないと思っていますが、ベースになるメンバーや戦い方は固まってきました。一部のメンバーが変わったとしても、同じクオリティーとまではいかないまでも、なるべく下げずにしっかりした戦いをしなければいけないと思っています。若い選手の伸びしろに期待したいと思います」  そう話すのも、やはりチームの現状が厳しいからだ。 「ぶっちゃけて言えば、現状は30代の選手と20代前半の選手の両極に分かれています。理想で言うと、働き盛りの26歳、27歳、28歳ぐらいの選手がしっかり主軸を担って、ベテランや若手とうまく一つになること。でも、移籍で働き盛りがごそっといなくなった(橋本が27歳、室屋が26歳)。その中で、ベテランがうまく若手を引っ張ったり、(ともに24歳の渡辺)剛や諒也が中堅として年下の選手を引っ張り上げるという作業が大事なってきます。うちのベテランはそういうところに気を使ってくれて、若い選手にうまく自信を持たせてプレーさせてくれています。彼らには感謝したいと思っていますし、若い選手は『オレはできる』と思っているかもしれないですけど、サポートを受けている謙虚な気持ちを持って、1日も早く戦えるようにしなければいけないと思います」  すべての選手が試合に出場する可能性が高まるこのシーズンで、FC東京では主力の移籍も重なって、その動きが加速している。一見、苦しんでいるようにも感じるが、ここを乗り切ればボリュームのある選手層ができそうで、その点では変革を「先取り」していると言えるかもしれない。

サッカーマガジン編集部

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