Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

「場外」バトルで収益を得る:スポーツの混乱に好機を見いだす スポーツビジネス メディア

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
DIGIDAY[日本版]

収益源の模索が続く

有料会員による購読売上があるSBJも、広告売上では新型コロナウイルスの影響を受けた。ただし、発行人とエグゼクティブエディターを兼任するエイブラハム・マドクール氏は詳細に言及していない。 SBJは3月以降、エディトリアルコンテンツを増強しカンファレンス事業をバーチャルに移行している。2020年は13のリアルイベントを計画していたがすべてがバーチャルに変更され、さらに、有料会員限定のカンファレンスを含む5つのバーチャルカンファレンスも追加された。 マドクール氏によれば、予算内で実施したこうした強化のおかげで購読者数はデジタル、紙面ともに一定水準に保たれており、サブスクリプションサービスとして展開するSBJデイリー(SBJ Daily)は目標を上回る数字をたたき出しているという。 FOSのホワイト氏もスポーティコのグローバー氏もメンバーシップ、サブスクリプションモデルにチャンスを見いだしているが、両社はいずれも当面は広告モデルを維持する予定だ。 ホワイト氏は「我々が目指しているのは、ポリティコ(Politico)が政治の世界でおこなったことをスポーツの世界でおこなうことだ」と話す。「つまり、マスオーディエンスを獲得し、マスオーディエンス向けの有料製品を開発し、高い料金を請求することだ」。そして、マスオーディエンスを蓄積するには、ペイウォールを設定しないことが極めて重要だとホワイト氏は断言する。

スポーツビジネスに関心を寄せるブランド

SBJのマドクール氏は広告売上について、売上そのものは減少しているが、新しい広告主は獲得できていると述べている。ただしFOSと異なりSBJのクライアントはB2Bのカテゴリーに限定されており、そのなかでもスポーツの再開を支援する新興ブランドが目立つという。 スポーツエージェントテクノロジー企業エージェント・ライブ360(Agent Live 360)は7月、SBJのサイトに初めて広告を出した。CEOのトレバー・スウェンソン氏は、CESをはじめとするリアルカンファレンスのほとんどが中止された今こそ、「SBJに製品広告を出すことが対面での売り込みに比べ、どれくらい効果があるかを試す絶好の機会だ」と話す。 「バナー広告は最高の選択ではないが、デジタルマーケティングを増やしていくしか選択肢はない」とスウェンソン氏は述べ、SBJはスポーツエージェントのオーディエンスがもっとも多いと補足した。 ホワイト氏によれば、FOSはB2Bの広告主だけでなく消費者ブランドにも営業をかけ、平均世帯年収10万~15万ドル(約1100万~1600万円)のオーディエンスを売り込んでいるという。「現代的な新しいビジネスリーダー」とホワイト氏は表現し、消費者ブランドのターゲット層と共通する点が多いと説明した。FOSは最近、サムスン(Samsung)、ボーズ(Bose)、アンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch)といったブランドと立て続けに契約している。 メディアエージェンシーのハバスメディア(Havas Media)で戦略的投資部門のシニアバイスプレジデントを務めるジェフ・ギャグニー氏によれば、ブランドがスポーツに広告を出したいと思う理由は、スポーツに「ほかのメディアとは比べものにならないドラマ」があること、盛り上がりのなかの小休止において、広告のメッセージが人々に伝わりやすいことだという。 スポーツが再開されたとき、この事実はスポーツビジネスジャーナリズムにとっての試練となるだろう。「スポーツビジネスメディアが隙間を埋め、(スポーツ)オーディエンスの一部、うまくいけば大部分にリーチすることは可能だ。しかし、実際のスポーツと同じ興奮をもたらすことはできない」。 [原文:‘Off the field business’: Sports is still shaky but sports business publications see a lucrative play] KAYLEIGH BARBER(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:分島 翔平)

編集部

【関連記事】