【森保ジャパン最新序列/3月シリーズ】“守田株”は急上昇。稲垣、古橋らもアピール
吉田と冨安のCBコンビは安定感抜群
韓国との国際親善試合を3-0で制すと、カタール・ワールドカップ・アジア2次予選のモンゴル戦には14-0で勝利。新型コロナウイルスの感染予防策を徹底して戦った3月シリーズを森保ジャパンは2連勝で終えた。 【PHOTO】モンゴル0-14日本|前後半で14ゴールとモンゴルを圧倒!24年ぶりとなる2桁勝利に! 森保一監督は招集した23人(メンバー発表後に負傷した坂元達裕、原川力[ともにC大阪]に代え、脇坂泰斗[川崎]、稲垣祥[名古屋]を追加招集)のうちGKのふたりを除く21人を起用。各選手がアピールしたなか、3月シリーズのメンバーの序列はどのように変化したのか考察してみる。 【GK】 ◎権田修一(清水) △西川周作(浦和) △前川黛也(神戸)★ ◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー ★=A代表初招集 2試合に先発した権田は、韓国戦で歴代最長となる8試合連続無失点記録を樹立。モンゴル戦でもクリーンシートを達成し、正守護神の座を確固たるものにしている。一方、約3年4か月ぶりのA代表復帰で森保ジャパンには初参加の西川、初招集の前川も、足もとの技術を売りにしているだけに、チームスタイルに合っている。今合宿でも精力的にトレーニングを重ねた。 さらに今後は海外組で常連となっていたが、3月シリーズは不在だった川島永嗣(ストラスブール/フランス)、シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)らも含めるはず。そのなかで争いが行なわれそうだ。 【CB】 ◎吉田麻也(サンプドリア/イタリア) ◎冨安健洋(ボローニャ/イタリア) △畠中槙之輔(横浜) △中谷進之介(名古屋)★ ◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー ★=A代表初招集 冨安と吉田のコンビは安定感抜群で、高いフィード能力を含めて、まさにチームの軸であった。彼らの壁は相当に高いと言えるだろう。今シリーズではモンゴル戦で中谷がA代表デビューを果たし、畠中もモンゴル戦の後半途中から出場。ただし、ともにレギュラー取りへ大きなアピールとはいかなかっただけに、Jリーグでさらなる成長を果たせるかが鍵になる。一方で今回、不参加だった植田直通(ニーム/フランス)らも有力な候補になるだろう。 【SB】 〇佐々木翔(広島) 〇松原 健(横浜) 〇山根視来(川崎)★ 〇小川諒也(FC東京)★ ◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー ★=A代表初招集 より評価を高めたのは右SBを争った山根と松原だ。山根は所属する川崎でのプレー同様に巧みなポジション取りと攻撃参加で、韓国戦でゴールを奪う鮮烈なデビュー。対人の強さも示した。モンゴル戦に先発した松原は、こちらもクラブ同様に“偽のSB”として中に絞り、ハーフスペースを活用。一列前の伊東をよくサポートし、ゴールに絡むなど、興味深い存在となった。 対して左SBは森保監督が信頼する佐々木が手堅い守備と攻撃参加を見せ、代表デビューの小川は積極的にオーバーラップ。ただ、右SBに比べればインパクトはやや薄かった印象だ。 SBは元々、3月シリーズこそ不在だったが、左の長友佑都、右の酒井宏樹(ともにマルセイユ/フランス)というレギュラーコンビがおり、室屋成(ハノーファー/ドイツ)ら他の候補者も名を連ねる。ここに今回の4人がどう加わっていくか、楽しみなポイントである。