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11人の女性アーティストによる、差異を超える試み。「彼女たちは歌う」展が東京藝大で開催

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美術手帖

 東京藝術大学大学美術館 陳列館で、11人の女性アーティストによる展覧会「彼女たちは歌う Listen to Her Song」が開催される。会期は8月18日~9月6日。  多様な性やセクシュアリティへの関わり、また、人間中心主義を超えた環境との共存が意識されるなか、本展では「境界」の曖昧さと揺らぎの表現に着目。男と女、人間と非人間、過去の人物や家族を見つめ直し、性や種、時代や場所を超越した新たな関係性を探求する多様な作品を紹介する。  参加作家は、乾真裕子、遠藤麻衣、菅実花、金仁淑(キム・インスク)、鴻池朋子、小林エリカ、スプツニ子!、副島しのぶ、百瀬文、山城知佳子、ユゥキユキ。キュレーターは同大准教授の荒木夏実。  スプツニ子!は女性の生理を体験したいと望む少年のストーリーを、遠藤麻衣×百瀬文は新たなセックスのかたちについて語る。ラブドールの妊娠をテーマにした作品で知られる菅実花と、アジアの民間伝承や民俗文化のリサーチからアニメーションなどを制作する副島しのぶは「人間と人形のあいだ」を、鴻池朋子は人、獣、自然との境界を行き来しながら「生」を問いかける。  小説やコミックも手がける小林エリカ、自身の身近にある在日コリアンのコミュニティに焦点を当てる金仁淑、映像作品などを通して沖縄に存在する問題を掘り下げる山城知佳子は、場所や歴史を超えた人・事柄との交流の可能性を表す。また、フェミニズムの視点から制作する乾真裕子、サブカルチャーに関わりながら作品を発表するユゥキユキは「変身」という手段を通して他者を自分のなかに取り込み、世代間に横たわる問題に触れる。  コロナ禍のなかオンラインミーティングを通して、宴会でのお酌の習慣から結婚や家族制度まで、女性として日々感じる疑問や体験について議論を重ねてきたという作家たち。ジェンダーをめぐる個人と社会の関係を問うその言葉は、冊子やイベントでも紹介される予定だ。

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