【速報】17年前の小学生女児殺害事件で逮捕の男を『鑑定留置』 刑事責任能力の有無を捜査 神戸地検
17年前、兵庫県加古川市で女の子がナイフで刺され殺害された事件で、神戸地検は11日、殺人の疑いで再逮捕された男の刑事責任能力の有無を調べるための鑑定留置を行うと発表しました。鑑定留置の期間は11日から2025年3月14日までです。
■任意聴取に「小柄な女の子狙った」関与認めるも…逮捕後は『黙秘』
無職の勝田州彦容疑者(45)は、2007年10月、兵庫県加古川市で、当時小学2年生だった女の子の胸と腹をナイフで刺し、殺害した疑いがもたれています。また、事件の1年前の2006年には、兵庫県たつの市で当時小学4年生だった女の子の胸などを刃物で刺し、重傷を負わせた疑いでも逮捕されています。 捜査関係者によりますと、勝田容疑者は逮捕後、黙秘を続けているということですが、逮捕前の任意の聴取に対し、「女の子を物色していた」という趣旨の供述をしていたほか、犯行について「玄関に入ろうとしている女の子に『ちょっといい?』と声をかけた。振り返ったところを刺した」などと詳細な説明をしていたということです。
■少ない客観証拠…焦点は「供述の信用性」
勝田容疑者は2015年、姫路市で女子中学生への殺人未遂事件で逮捕・起訴され、懲役10年の実刑判決が確定。捜査の過程や裁判で勝田容疑者は、未成年の少女を対象に卑劣な暴行などを繰り返していたことを認め、犯行の動機について「性的興奮を得るためだった」などと供述していました。 さらに、服役中の2018年、2004年に起きた岡山県津山市での小学生女児殺害事件で逮捕されました。逮捕直後は「首を絞めて苦しむ姿が見たかった」などと容疑を認めていたものの、裁判では一転して無罪を主張しましたが、無期懲役の判決が確定しています。 加古川市、たつの市の事件でも未成年の女の子が狙われ、収監されていた刑務所での警察による任意の取り調べで、2つの事件の犯行を認める供述をしたとされています。一方で、事件から十数年が経過している中、犯行を示す客観的な証拠が乏しく、勝田容疑者の「供述の信用性」が今後の裁判で重要なポイントとなるとみられています。