台湾で初の英変異種死者 70代の英国人男性、昨年12月に訪台
(台北中央社)中央感染症指揮センターは4日、英国で最初に見つかった新型コロナウイルスの変異種の感染者が死亡したと発表した。台湾で英変異種の感染者が死亡するのは初めて。台湾での新型コロナ感染者の死亡者は9人になった。 死亡したのは昨年12月18日に親族訪問のため訪台した70代の英国人男性。男性には心血管疾患の病歴があった。12月26日に発症し、その後入院して治療を受けていたが病状が悪化。気管挿管後に集中治療室(ICU)に入り、人工心肺装置「ECMO」(エクモ)を装着していた。だがさらに重症化し、3日に死亡した。台湾で外国人の感染者が死亡したのも初めて。 指揮センターによると、台湾でこれまでに確認された英変異種の感染者は計5人。死亡した男性を除く4 人はいずれも軽症で、3人はすでに退院した。 この日、台湾で新たに2人の感染者が確認された。いずれも輸入症例で、40代のインドネシア人男性と60代の米国人女性。インドネシア人男性は先月10日に入国し、在宅検疫(外出禁止)と自主健康管理(公共の場への出入り自粛)期間を終えた後の今月2日に仕事の関係で検査を受けたところ、陽性だった。米国人女性は先月15日に訪台。検疫期間終了後、同30~今月3日に台湾で公の用事を済ませ、6日の帰国を前に3日に検査を受けた結果、陽性と判明した。女性に症状は出ていない。 台湾内の感染者は計919人になった。 (張茗喧、張雄風/編集:名切千絵)