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家族葬から一般葬に 石川県内、葬儀形式が平常に戻る

配信

北國新聞社

 石川県内の葬儀社で6、7月にかけて、知人や友人を招いて故人を見送る「一般葬」の件数が増加している。新型コロナウイルスの感染対策で4、5月は親族のみで行う「家族葬」の割合が増えていたが、緊急事態宣言解除後から一般葬を希望する遺族が目立ってきた。各葬儀社は座席を減らして間隔を広げたり、通夜や葬儀前に焼香を済ませる時間を設けて希望者は式前に帰れるようにしたりと、工夫を凝らしている。

 一休さんの米永(金沢市)ではコロナ前、一般葬の割合が7割、家族葬は3割程度だった。緊急事態宣言が出された4月中旬から5月中旬の約1カ月間はほとんどが家族葬だったが、6、7月は半分ほどが一般葬となった。

 一般葬の際には参列者の座席の間隔を以前の倍程度に広げ、換気のためドアを開放している。遺族の意向に添って、参列者が通夜や葬儀前に焼香を済ませて自由に帰ることができる「回り焼香」を採用している。

 葬儀形式は平常に戻ってきたが、儀式後の会食をやめ、代わりに弁当を配るケースは多い。料理や祭壇のしつらえの簡素化で、6月の売り上げは前年より2割ほど減少しているという。

 サイエン(小松市)では、一般葬の割合はもともと7割程度だったが、緊急事態宣言が出てからは5割程度に減り、解除後は約65%に戻ったという。

 同社は一般葬の場合、親族の要望に応じ、通夜と葬儀の座席は親族分だけを用意して一般参列者は焼香のみで済ませてもらう対応をしている。儀式の3時間ほど前から会場を開けて焼香できるようにし、参列者が密集しないようにしている。

 葬儀会館8館を展開する天祥閣(白山市)でも一時期はほぼ全ての葬儀が家族葬になったが、現在は半分程度が一般葬になった。遠方の親族や知人を呼ぶか知らせるだけにするか、喪主や遺族の判断が複雑になっているとし、担当者は「心労が増えて気の毒だ。できる限り悔いが残らないようサポートをしていきたい」と話した。

 高田(加賀市)は5月から新型コロナの影響で葬儀に参列できない人向けに、葬儀の様子を動画でライブ配信するサービスを用意した。利用実績はまだないが、担当者は「やはり最後に顔を見ておきたいという方が多い。今後の利用はあるかもしれないので準備しておきたい」と語った。