千秋さんが語るポケビ復活と25年ぶり紅白出場…「今の世代に届けられてよかった」と語る歌も|美ST
100冊の自作歌詞ノートで直談判。「絶対に歌詞は私が!」と思っていた
私は小さい頃から作詞家になりたかったんです。あとはお洋服が大好きだからデザイナーにもなりたくて。とはいえ歌を歌うことも切り離せないから歌手にもなりたかった。どれか一つに絞る必要はないと思っていて、でもどうしたらいいかなと考えた時、芸能人になれば全部できるんじゃないかと思ったんです。それが、私が芸能界を目指した理由です。 ポケビが結成されて曲を出すことになった時、作曲はパッパラー河合さんで決まっていたんですが、作詞は誰がやるのか決まっていませんでした。そこで番組のプロデューサーさんに「私がやりたい!」と直談判。今思えば新人のクセにいい度胸だなと思うのですが、どうしても作詞をしたかった。 そこで子供の頃から書き溜めた作詞ノートを100冊持ってプロデューサーさんたちに見せたんです。そうしたら「だったらやってみろ」と言ってもらえて。そうして誕生したのがポケビのデビューシングル「Rapturous Blue」です。 その流れで2曲目も私が作詞をすることになり「YELLOW YELLOW HAPPY」ができました。サビの“もしも生まれ変わっても~”という歌詞は、私が書き溜めていたノートからパッパラーさんが見つけてくれた言葉です。その言葉を元にメロディーを作ってくれました。 私は自分が思ったことを正直に書いただけ。当時は自己肯定感の歌なんていう意識はなくて、この歌の持つ意味に気づいたのは自分が母親になってからなんですよね。絶世の美女ではないちんちくりんな私が歌うことで、みんなに「私も自分を大好きになろう!」と思ってもらえるんじゃないかな(笑)。
「嬉しい」も「悲しい」も全部自分の匙加減。そう思って前向きに生きてきた
私自身、子供の頃から前向きな人間だったと思います。クラスメートの動向やクラスのパワーバランスをすごく観察するような子供で(笑)、同時に人や自分の感情を分析する癖もあったんですが、分析するうちに「嬉しい」も「悲しい」も全部自分の匙加減だと思うようになって、ずっとそう考えて生きてきました。 例えば中学生の時、友達が泣いていたんです。「なんで泣いてるの?」と聞いたら、「片想いの子に告白したら上手くいかなくて失恋した」って言うんです。「上手くいくって思ってたの?」「上手くいかないとはわかってたけど」「わかってたんならなんで悲しいの?」ってどんどん聞いていくと、「うーん、なんでだっけ?」ってなるんですよね。 告白して振られたから悲しい。受験で失敗したから悲しい。でも実は「悲しい」と思うかどうかは自分で決められる、と私は思っているんです。 振られても好きなら好きでい続ければいいし、また別のもっと素敵な人を好きになったっていい。受験で失敗したって別の明るい道が開けるはず。こじつけでも何でもいい。落ち込んでごはんも食べられずそれが1週間続いてるなんて、すごくもったいない気がします。だったら気持ちを切り替えていいほうに考えたいですよね。 ポケビは紅白で一夜限りの復活をしましたが、私は今YouTube(「千秋の歌YouTube」)をやっていて「チャンネル登録者数100万人を達成すれば、ポケビ復活!」と掲げているんです。ウッチャンもウドちゃんもそれを了承してくれていて。昔「ウリナリ」の企画で、ポケビの「POWER」という曲はリリースするために100万人の署名を集めなくてはならなかったのですが、蓋を開けてみると180万人近い署名が集まったことがありました。あのときのように絶対達成したいと思っています。ポケビでやりたいことや歌いたい歌が、いっぱいありますから。