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「霞が関のパパたち」イクメン公務員を映す写真展スタート…その狙いは?

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FNNプライムオンライン

  新型コロナウイルス対策や豪雨災害対応の激務に追われる霞が関。その一角で、「育休を取っている男性国家公務員の様子」を映した写真展が始まった。役所の入り口に赤ちゃんの写真が並ぶというこの異例の取り組みの背景を、担当の武田大臣に聞いた。 【画像】男性の育休を映した写真展の作品

男性国家公務員の育休取得促進も「若手の7人に1人が辞めたい」

常勤の国家公務員は子供が3歳になるまでの間、男女を問わず育児休業を取得できる制度となっていて、男性国家公務員の育児休業取得率は21.6%。6年続けて過去最高を更新していて、民間の6.16%(厚生労働省調査)より圧倒的に高い状況となっている。 男性国家公務員に対するアンケート調査では、8割超の男性職員が「育休を取得したい」と答えており、子育てなどの家庭生活にもっと関わりたいという願望が顕著に現れている。 一方で、内閣人事局の意識調査では、30歳未満の若手男性官僚の7人に1人が、「数年以内に辞めたい」と回答するなど、「働き方」に不満を持つ国家公務員が多いのも事実だ。「辞めたい」大きな一因として「家庭との両立が難しい」ことが挙げられ、家庭に割く時間が削られることで仕事へのモチベーションも低下しているといえよう。霞が関の働き方改革が急務となる中で、一つの改善策として男性の育休のさらなる取得促進が求められる。

「霞が関のパパたち」展

こうした中、国家公務員制度を担当する武田良太大臣は去年12月に、在日スウェーデン大使館で開催された写真展「スウェーデンのパパたち」を視察した。“子育てに優しい”と名高いスウェーデンにおいて、育児休業を取得した父親たちの子育ての様子を写真に収めた展示会で、子どもを背負いながら掃除機をかけたり一緒にランニングをしたりする様子が映されていた。 男性の育休における「日常」を映したこの写真展には、「本当に育休を取っている男性もいるんだ」「当たり前になりつつあるのか」というメッセージを与えることで、男性の育児休暇取得を後押しする狙いがある。 この取り組みに興味を持った武田大臣は、「日本でも育休のロールモデルの姿を示し、育休取得をためらうパパたちの背中を押したい」と考え、内閣府などが入る霞が関の合同庁舎8号館で「霞が関のパパたち」と題した写真展を催したのだ。 育休などを取得した各府省庁の男性職員14人の「リアルな育児」を映した作品が展示され、本人の感想や「育休を取ると言ってくれて本当に嬉しかった」「産後の身体が楽になった」など家族のコメントも紹介されている。   写真展が庁舎のエントランスで開催されていることから立ち止まる職員が多く、関係者は「写真を通じて育休取得への意識変革になれば」と語る。 写真展を初日(7月27日)に視察した武田大臣は、写真のモデルとなった職員との間で「妻の大変さなど育休を取らないと分からないことがある」などと意見を交わした。その上で武田大臣は記者団に対し、「(育休は)ただ単に働き方改革だけではなくて、想像以上の付加価値を生む。今後とも積極的に取り組み、まずは公務員の方からがんばって、それが民間に波及し、社会全体が育休を取りやすい空気となるよう努力したい。コロナ禍での一つの教訓として、社会構造を見直すことも必要だ」と語った。パパでもある武田大臣はさらに、「子どもと親が接する期間は振り返ってみればわずかだ。職場に遠慮して、育休を取りたくても取れない人に対しては、遠慮せずにやってもらいたい」と訴えた。 「写真展で何が変わるのか」と思う向きもあるかもしれないが、多忙ながら実際に育休を取得した官僚の様子、また大臣の思いを聞くと、心を動かされるものがあった。私も子宝に恵まれたら、是非育休を取得したいと思う。今回の取り組みが、民間にも広がることに期待をしたい。

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