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SNSに広がるカワウソ闇市場 “供給国”のタイ、「飼育モノ」も  素性知らず密売網構築、捜査困難

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 絶滅が危惧されているコツメカワウソの国際取引が11月26日から原則禁止となった。日本では愛くるしいしぐさの動画がネット上で話題になり、テレビに取り上げられたことをきっかけに人気が沸騰。直接触れたり餌をやれたりする「カワウソカフェ」ができ、各地の動物園・水族館のカワウソ一番人気を決める「総選挙」まで開催された。一方、1匹100万円以上といわれるほど価格が高騰し、日本への密輸はやまない。その“供給国”の一つがタイだ。数が減少しているため野生でなく「飼育モノ」の売買も多いとされる。闇市場は会員制交流サイト(SNS)上に広がる。素性を知らない者同士が巣くい、密売ネットワークを築き、捜査を困難にしている。(共同通信=大西利尚) ▽箱詰め  「自分で箱に詰めて客に送った。間違いない?」。取り調べに男(27)は力なくうなずいた。  捜査当局は10月下旬、南部パッタルン県でコツメカワウソ計18匹を密売しようとした疑いで、この男ら2人を逮捕した。タイでも無許可の売買や所有は違法だが、かわいらしさに魅了される人は多く、ペットとしての需要は高い。

 当局は男が営む衣料品店を家宅捜索。窓に目張りがされた奥の部屋に入ると、裸電球の下に置かれた「シンハ-ビール」の段ボール箱から甲高い鳴き声がした。中にはカワウソが押し込められ、11匹がまだ目も明かない子どもだった。1匹の売値は3500バーツ(約1万2600円)。輸送料として500バーツを加算し、男は「自分のもうけは1000~1200バーツだった」と供述した。  タイは希少動物密売の中継地といわれる。当局がこれまで最も警戒の目を光らせていたのが首都バンコクのチャトゥチャック市場だ。約10万平方メートルの敷地に衣服やインテリアなど計8000の店が軒を連ねる人気の観光スポットには、ペット店がひしめき合う一角がある。イヌやネコはもちろん、モモンガ、ハリネズミ、カメレオンなどの「エキゾチックアニマル」も売られている。カワウソは違法ながら以前は人知れず売買されていた。  日本でカワウソの価格が跳ね上がると密輸が相次いだ。2017年10月には、カワウソ10匹を日本に持ち帰ろうとした日本人の女子大生がタイ当局に拘束された。環境団体トラフィックによると15~17年に東南アジアでの密輸取り締まりで保護されたカワウソ59匹のうち32匹が日本向けだった。

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