北京五輪で物議を醸した“スーツ規定違反”騒動 「将来的にはレーザーツールで測定する」FISが抜き打ちの身体検査に機械を導入すると発表!
北京五輪スキージャンプの混合団体戦で悲劇のヒロインとなった高梨沙羅。彼女を含む4か国の5名の選手が「スーツ規定違反」の失格をとられ涙を飲んだ。のちに普段より厳しい抜き打ち検査があったとの証言もあり、各国の選手・関係者を大混乱に陥れた。 浮力を得て、遠くまで距離を伸ばそうとしのぎを削り合う同競技。男子選手は、身体に対してプラス1~3センチ、女子はプラス2~4センチのスーツまでが許容されている。だがこの大会では、「これまでとは違う方法で立つように言われた」と通常の測定方法ではなかったと明かした選手もいた。 今大会から採用された同種目で初のチャンピオンを目指していた日本。高梨が103メートルと幸先の良いスタートを切ったと思った矢先、同規定違反を告げられ1本目の得点が無効に。結局、日本は4位まで追い上げを見せたものの、大舞台での失敗に25歳ジャンパーは悲嘆に暮れた。 5名もの選手が苦しめられた同アクシデント。現地時間5月9日に発表された、国際スキー連盟(FIS)の会議での決定事項のひとつには、この抜き打ちの身体検査に関するもので、「新たな測定手順が導入される予定だ」とアナウンスした。 気になる中身は、「将来的には、横になっているときと座っているときの身長をレーザーツールで測定する」と記載されている。機械を取り入れることで、今後は人為的なミスを防ぐことになるだろう。 現段階では、具体的にいつ導入されるかは定かではない。正確にジャッジが下されることで、正々堂々と戦える未来は近いようだ。 構成●THE DIGEST編集部