レギュラーとハイオクの違いは? レギュラー車にハイオクを入れると性能は上がる?
ハイオク仕様車にレギュラーを入れるのはOK?
以上の理由から、まず、前述の「ハイオク指定車にレギュラーを入れても問題ない」という都市伝説は、ノッキングなどを起こす可能性があるため、間違いだといえるでしょう。 この点について、大手の石油元売りメーカーでは、ホームページなどで、ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れても「エンジンの損傷などの不具合は発生しない」としつつも、「十分に性能を引き出すことができない」こともあると説明しています。 これは、おそらく、最近のバイクやクルマは、ハイオク指定車にオクタン価の低いレギュラーガソリンを入れても、ノッキングしないようにエンジンの点火タイミングを遅らせるなどの制御を行うためでしょう。これにより、異常燃焼によるエンジン内部の損傷を防いでいるのです。 ただし、そのぶん、十分なパワーを出せなかったり、燃費が悪くなる可能性もあります。つまり、バイクが持つ本来の性能を発揮できない恐れがあるのです。そして、すぐに壊れることはなくても、そうした状態が長く続けば、いつか故障の原因になる危険性は十分にあるといえます。 最近、ガソリンの全国平均価格はレギュラーで170円/L台、一方のハイオクでは180円/L台と、いずれも高止まりが続いています。ツーリングなどで、少しでもガソリン代を安くするために、ハイオク車へレギュラーを入れたいと思う人もいるでしょう。 でも、長い目でみると、愛車にとってあまりいいとはいえないため、基本的にはメーカーの指定通りにした方がいいのではないでしょうか。
レギュラー指定車にハイオクを入れて高性能化は可能?
逆に、同じく先述の「レギュラー指定車にハイオクを入れると性能が上がる」といった都市伝説もありますが、これはどうでしょうか? この点についても、石油元売りメーカーは、ホームページなどで、基本的に「問題ない」としています。また、なかには「ノッキングの発生が抑えられる」「清浄剤の添加によりエンジン内をきれいに保つ」といった効果もあると謳っているメーカーさえあります。 ただし、だからといって、エンジンの出力アップや燃費向上など、性能自体が上がるとは限りません。バイクメーカーでも、レギュラー指定車であれば、レギュラーガソリンで最大限の性能がでるように開発を行っていますし、それを前提としたセッティングも施しています。 そう考えると、大きな故障や問題こそ出ないかもしれませんが、少なくとも、体感できるほど速くなるとか、航続距離が伸びるといった効果が得られることはないでしょう。