日産、新たな役員人事を発表 新CFOに北米日産トップのジェレミー・パパン氏が就任
日産自動車は12月11日、2025年1月1日付の役員体制を発表した。スティーブン・マー最高財務責任者(CFO)は中国事業統括責任者となり、新たなCFOには北米日産社長で米国事業統括責任者のジェレミー・パパン氏が就く。経営体制の再編により、業績悪化などの経営課題の早期解決を目指す考えだ。 マーCFOと、パパン氏の担当変更に伴い、米国事業統括責任者には、日産OBでステランティスの経営幹部を務めてきたクリスチャン・ムニエ氏が就任する。中国事業統括責任者の山﨑庄平氏は日本・アセアン事業を担当。これにより、星野朝子副社長の日本・アセアン事業担当を解く。 今回の役員体制変更について内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は「会社を再び軌道に戻すための取り組みに必要とされる経験や緊急性を鑑みて行った。今後も将来の成長に焦点を当て、持続可能な収益確保のためにターンアラウンドの取り組みを着実に実行する」とコメントした。 日産の24年4~9月期決算は、営業利益が前年同期比90.2%減の329億円と大幅減益となった。11月7日の決算会見では、役員体制などの構造改革を25年1月に実施すると公表していた。人員削減する方針も同時に発表し、グローバルで生産能力の2割削減や人員を9000人削減するリストラ計画を策定。今年3月に策定したばかりの26年度までに販売台数を100万台増やす中期経営計画は早くも撤回した。 米国ではすでに現地従業員の約6%が希望退職に応募、12月にも退職する見通しだ。タイでは第1工場の生産車種の一部を第2工場に移管し、工場全体の生産効率化と人員配置、生産能力などの最適化を図る。