現行の保険証発行停止へ…『マイナ保険証』本格運用を前に“マイナカードの駆け込み申請” 臨時窓口設置する市も
マイナンバーカードを健康保険証としても使える「マイナ保険証」の本格的な運用が12月2日から始まるのを前に、カードの『駆け込み申請』が起きています。 【動画で見る】現行の保険証発行停止へ…『マイナ保険証』本格運用を前に“マイナカードの駆け込み申請” 臨時窓口設置する市も
■駆け込みに対応…愛知県安城市は公民館等に臨時窓口
12月2日からは、これまでの健康保険証は新たな発行が停止され、マイナ保険証が基本となります。マイナ保険証では、過去に処方された薬や特定健診などの情報を、新たに受診する医療機関と共有できるなどのメリットがあります。 マイナ保険証への本格移行を前に、愛知県安城市では2024年9月以降、市役所以外でもマイナンバーカードの申請ができるよう、公民館などに臨時窓口を設置しました。
11月29日、本格移行を目前に駆け込み申請する住民らの対応に、職員2人が当たっていました。 安城市役所市民課マイナンバー室交付対策係の担当者: 「保険証の新規発行が行われなくなるということで、いま駆け込みで作られる方が多いなと実感しています」 訪れた市民は申請書の確認や受け取り方法など、職員からの説明を聞きながら手続きを進めていました。
訪れた市民: 「きのう会社の上司に、マイナンバーカードを作って保険証とひも付けするように言われまして」 訪れた別の市民: 「マイナンバー(カード)の申請がまだしていなかったので、こちらでやっているということで、慌てて来ました。こんなに簡単にできるのであれば、もっと早くしておけばよかった」 中には小さな子供2人を連れた母親の姿もあり、マイナカード用の写真をその場で撮ってもらっていました。 母親: 「どうしても子供が小児科にかかることが多いので、作っておきたいなと思って。ニュースで『電子カルテ共有』みたいなのを見たので、かかりつけ医と地元のいつも行っている病院で共有されるのはいいかなと思います」
■マイナ保険証の利用率は15%余り 申請するなら「早めに」
名古屋市南区の「はざま医院」では、2023年秋頃からマイナ保険証の読み取り機を導入しました。
利用客: 「ちょっとドキドキしましたけど、使ってみたら簡単でしたので」 スムーズに使えているという人も、そうでない人もいます。はざま医院では、マイナ保険証の利用率は10%ほどだといいます。 利用客: 「こういう機械的なことはよく分からないから、どうしても今までの(保険証を使っている)」 別の利用客: 「保険証とは一緒にしていないです。(申請に行く)時間がないです」 はざま医院の伊藤伸介院長: 「(利用率は)全体の患者さまの中で1割ぐらいですね。われわれにとっては、他のクリニックで出されている薬の種類がネットを通して分かったりとか、手術歴が分かるというようなメリットはあります。若い方は慣れるでしょうけど、戸惑われている方は多いと思いますよ」 マイナンバーカードの保有率は75%余りなのに対し、マイナ保険証の利用率は15%余りとまだ低いのが現状です。
安城市の臨時窓口を訪れた人: 「(どう便利になるかは)ちょっと分からないんだけど」 別の人: 「情報が漏れるとかがなければいいなと、ちょっと不安に思っています」 安城市役所市民課マイナンバー室交付対策係の担当者: 「まず(現行の)保険証自体は有効期限までは使えます。マイナンバーカードの申請におかれましては、申請いただいてからできるまで、1カ月~1カ月半程度のお時間をいただくものですから、時間がかかることを念頭においていただいて、もし作っていただくならお早めにご申請いただくのがよろしいかなと思います」