【NFT家族】母親のアートが13億円以上の取引総額になった理由。きっかけは9歳の長男だった
※本記事は、2022年04月18日に掲載した記事の再掲です 「NFT一家」草野絵美さんとその長男「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ・ズー・キーパー、ゾンビ飼育員)」くんは、怒涛のような毎日を過ごしている。 【全画像をみる】【NFT家族】母親のアートが13億円以上の取引総額になった理由。きっかけは9歳の長男だった 2021年に注目を集めた、画像や音楽に唯一無二のデジタル証明書をつけることのできる技術「NFT(ノン・ファンジブル・トークン、非代替性トークン)」。 長男がNFTを使ってアート制作をしてみたところ、作品がいきなり数百万円で取引されるほどの人気になったのだ。一方の母親・絵美さんも、紆余曲折を経てリリースした自身のNFTプロジェクトが爆発的な人気を呼んでいる。3日間で取引総額は13億円を超えた。 【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか 「ゾンビ飼育員」のNFT作品が世界中の注目を集めるようになってから、草野家に起こったこととは?
世界的DJが作品を240万円で購入
きっかけは、夏休みの自由研究だった ── 。 「Zombie Zoo」の始まりは2021年8月、アーティストとして活動する草野絵美さんの長男(当時8歳)がNFTに関する記事をたまたま読み、自分もやってみたいと言い出したことだった。絵美さんはそこで「じゃあ、好きなゾンビのピクセル画を描いてみたら」と勧めた。 作品ができると、絵美さんはNFTを売買できるプラットフォーム「OpenSea」に息子の作品をアップロードしてやり、Twitterやインスタグラムのアカウントを開設して英語での発信も行った。 そうして、1週間ほどが過ぎた。 初めは「無風」だったイラストに世界的な注目が集まったのは、9月上旬のことだった。 300万人のフォロワーを抱えるバーチャルインフルエンサー「リル・ミケーラ」のプロデューサーとして知られる、トレバー・マクフェデリーズ(Trevor McFedries)さんが作品を購入してくれたのだ。 マクフェデリーズさんはNFT業界では著名なコレクターだった。そして絵美さんは知らなかったが、「Friends with Benefits(フレンズ・ウィズ・ベネフィッツ、FWB)」という名の、有名なDAO(※)の主催者でもあった。 ※DAO(分散型自律組織):ブロックチェーン上で世界中の人々が協力して管理・運営される組織(コミュニティ)のこと。中央集権的に管理する人がいないため、株式会社に代替する組織形態のあり方として注目されている。 マクフェデリーズさん自身、ケイティ・ペリーとコラボした経験もある音楽家だ。「FWB」は世界中のクリエイターやアート愛好家たちが集まるコミュニティであり、そこで「Zombie Zoo」は一気に注目を集めたのだ。 「彼を起点に、買ってくださる方が増えてきて……」 同月には、BTSなど名だたるアーティストに楽曲を提供し、世界的DJとして知られるスティーブ・アオキ氏が3点の作品を、それぞれ2ETH(イーサ、合計で約240万円)で購入してくれた。