「英米がプーチンを愚策に追い込んだ」…ロシアの信用は失墜、真の目的は中国叩きか
「ルーブルで払え」露政府の対抗措置は、国際的な信用を地に落とす
新美有加キャスター: ロシア政府の対抗措置。日本やアメリカ、EU諸国などを「非友好国」に認定し、外貨建ての国債利払いをルーブル建てで支払うこと、天然ガスなどの取引をルーブル建てで決済すること、ロシア撤退企業の資産を国有化することなど。この狙いは。 隈部兼作 ロシア・ユーラシア政治経済ビジネス研究所 代表取締役・所長: ルーブルの価値を高めることと言われる。ただ、今ロシアでは、ロシアの業者が輸出で外貨を稼いだ場合、稼いだ外貨の80%を国内でルーブルに換金して得なければいけない。その効果で、安くなっていたルーブルの対ドルレートが戻ってきている。 反町理キャスター: ロシア政府とすれば、外貨がどんどん入ってくるからよい話。 隈部兼作 ロシア・ユーラシア政治経済ビジネス研究所 代表取締役・所長: だから「ルーブル払いにしろ」のメリットがよくわからない。契約違反としてロシアに対する信頼感は下がる。また同時にプーチン大統領は、西側諸国への天然ガス供給をストップする話をした。ソ連時代からロシアまで、これまで政治的な武器としてこのパイプラインを使わなかったのだが。信頼が失われ、ドイツなどは既にロシアの天然ガス・石油への依存度を減らす方向になっている。最終的にロシアは中国との関係に動かざるを得ず、ルーブルよりも人民元が強くなる可能性が高いのでは。 反町理キャスター: 核の使用に関することも含め、ロシアは国際的な信頼を失う大変なところに踏み込んでいるのでは。 畔蒜泰助 笹川平和財団主任研究員: 残念ながらそうだと思う。プーチン大統領も本来はわかっているが、何か歯車が狂っており、今までではあり得ないような発言が飛び出してきている。ロシアからの撤退企業の資産を国有化する政策でも、信用は地に落ちる。
英米が真に狙うはロシアの先の中国叩きか。日本は慎重に様子見を
新美有加キャスター: 国際的な信用を落としてまでも各政策を行うプーチン政権。経済的にはどういう利益が出るものですか。 真田幸光 愛知淑徳大学教授: 基本的にはない。むしろ、そこまでロシアが追い込まれ、貶められている。 反町理キャスター: プーチンがそうするように仕向けていると。その主体は誰ですか? 真田幸光 愛知淑徳大学教授: 英米だと思います。今の覇権争いにおけるアメリカの一番の敵は中国。中国とロシアがくっつくことは極めて怖い。まず、ロシアの力である資源と軍事力を徹底的に落とす。最近の国際金融筋は、ウクライナ問題においてプーチンの力がかなり落ちていると見ている。そろそろ落としどころを探し、金融で中国の首を絞めることが始まるのでは。 反町理キャスター: なるほど。ロシアに対して英米は、経済制裁や国際世論、武器供与も含めて追い込み、プーチン大統領が愚策を打たざるを得ないようにした。すると、武力をもってウクライナを救うつもりは最初からなく、ロシアを潰して中国を叩くことに向けたステップとしてウクライナ侵略を見ていたと聞こえるが? 真田幸光 愛知淑徳大学教授: そう申し上げました。ウクライナが、そして大陸ヨーロッパが踊らされた部分が結構あるのでは。 反町理キャスター: 怖い話だ。畔蒜さんは? 畔蒜泰助 笹川平和財団主任研究員: これまでの米露の交渉を見ると、アメリカはロシアがウクライナに侵攻する危険性を相当感じていて、かなり警告をしたと思う。一方、私が知っているロシア人の専門家は皆、ウクライナへの侵攻などあまりにも愚策でやるはずがないと言っていた。今は当惑している。プーチンにはもっと別の手もあった。 反町理キャスター: 英米が本当に睨んでいるのがロシアの先の中国であるとすれば、日本はどのようについていけばよいのか。 真田幸光 愛知淑徳大学教授: 難しい。日本の最大の同盟国はアメリカで、価値観の共有という意味ではきちんと合わせる必要があるが、先んじて対露制裁や中国への何らかの動きをし過ぎると、はしごを外される危険性がある。また場合によっては、世界の中でかなりの実体経済を握る中国の側が勝つ可能性もある。どう転ぶかわからず、とりあえず様子を見るのが生き延びる手だて。 BSフジLIVE「プライムニュース」3月28日放送
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