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ローリングストーン誌が選ぶ「アニメーション映画」ベスト40

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Rolling Stone Japan

ピクサーの代表作、スタジオジブリ、AKIRA、インディペンデント系ストップモーションまで――。ローリングストーン誌が選ぶ、時代を超えて愛されるアニメーション作品のトップ40を紹介。 ピクサー映画人気ベスト10 米国の漫画家・アニメーターのウィンザー・マッケイと18世紀末にフランスで発明されたファンタスマゴリー(幻灯機を用いた幽霊ショー)が生み出したスクリーン上を動き回る絵が大衆エンターテイメントとして定着してから1世紀以上の時が流れた。それ以来アニメーションは、蒸気船を操縦するネズミからストップモーションの狡猾なキツネ、さらには歌う7人の小人たち、超能力を持つ日本のティーン、アンダーグラウンドのヒップなネコ、熱唱するフランス人歌手トリオ、酔っ払いの古典的な好色漢や悪魔、人類を救うロボット、スーパーヒーローのファミリー、若い女性のエモーショナルな脳内、「トトロ」と呼ばれるキュートな謎の生物など、ありとあらゆるものを私たちに与えてくれた。これはものすごいことだ。かつてはお子様向けの娯楽と見られていた映像は、18歳以上の大人を対象とした実写映画と同じくらいクリエイティビティに富み、観客の感情を揺さぶることができる表現メディアへと花開いた(『アノマリサ』のような衝撃作は、実際の大人の役者を使った「大人のための映画」に匹敵する)。 今回は、ローリングストーン誌がピックアップした史上屈指のアニメーション映画40本――映画ファンのために手描きの線、コンピューターによるデジタル画像、操り人形の可能性を広げることに成功したものばかり――をランキング形式で紹介する。観る人に恐怖、感動、笑いを与え、みんなと一緒にアニメーションを観るのがどれほど楽しくエモーショナルであるかを思い出させてくれる作品である。 40位『ランゴ』(2011) 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ終了後、ジョニー・デップとゴア・ヴァービンスキー監督はふたたびタッグを組み、砂漠の真ん中に置き去りにされたペットのカメレオンが流れ着いた町で図らずも救世主になる、というイマジネーションあふれる新感覚西部劇アニメーション作品を世に送り出した。『ランゴ』には、クリント・イーストウッドが演じた有名な“名無しの男”やデップの出演作『ラスベガスをやっつけろ』(1998)の弁護士ドクター・ゴンゾーをはじめとするさまざまなキャラクターが登場する。だが一番の見所は、コーエン兄弟監督のコメディ作品をアニメ化したようなシュールなギャグと真面目くさったトーンだ。NM 39位『コララインとボタンの魔女』(2009) ヘンリー・セリック監督の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993)には、観る人を不安に陥れる瞬間がある。だが、ニール・ゲイマンの児童文学作品を映像化したセリック監督の『コララインとボタンの魔女』は、不気味の一言に尽きる。自分に無関心な両親にいらだつ主人公コララインは、いつもよりずっと陽気なのになぜか空っぽの人間たちと入れ替わった別の世界に紛れ込んでしまう。そこでは、目の代わりに黒いボタンが埋め込まれているのだ。アニメーション以外のメディアであれば直球のホラー作(SF作『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』のようなものをイメージしていただきたい)であること間違いなしだが、セリック監督のストップモーションと抜け目ない3D技術のおかげで、目を手で覆ってその隙間からじゃないと怖くて観られない、なんて心配は無用だ。SA 38位『シャーロットのおくりもの』(1973) 子ブタのウィルバーとクモのシャーロットの友情を描いたE.B.ホワイトのベストセラー児童文学作品が作詞家・作曲家シャーマン兄弟(『メリー・ポピンズ』、『ジャングル・ブック』などのディズニー作品で有名)によってキャッチーな楽曲が散りばめられたミュージカル・アニメーションに変身した。カーニバル広場で踊り回るネズミのテンプルトンがゴミを漁りながら「カーニバルは、なんでもありの正真正銘のビュッフェなんだ!」と歌うメロディは、一度聴いたらなかなか耳から離れない。原作者のホワイトは同作が大嫌いだと繰り返し語っていたようだが、映画は原作の優しい雰囲気と哀愁を少なからず捉えている。思いがけない場所で起こるちょっとした魔法の物語である。AW 37位『火垂るの墓』(1988) 日本アニメーション界を牽引するアニメーション制作スタジオのスタジオジブリといえば、数々の名作を生んだ同スタジオの伝説的な設立者のひとりである宮崎駿を思い浮かべる人は多いだろう。だが、宮崎のパートナーである故高畑勲もすばらしい映画監督であり、太平洋戦争末期に家族で暮らしていた町をアメリカ軍の爆撃によって失った10代の兄と幼い妹の生き残りをかけた日々を綴った心揺さぶる戦争ドラマ『火垂るの墓』は、傑作と呼ぶにふさわしい作品だ。同作の主な登場人物は子供だが、戦争と喪失をテーマとした奥深い成長物語には、絶望と怒りの感情が終始つきまとう。大人のためだけに作られたアニメーション作品の金字塔と言えるだろう。最新のピクサーもので号泣した人は、同作を観れば涙が枯れるまで大号泣すること間違いなしだ。TG

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