イランの「拷問絵図」が残酷すぎる…“チキンケバブ”吊るし、性器に催涙スプレー【2020年ベスト記事】
――― 2020年、クーリエ・ジャポンで反響の大きかったベスト記事をご紹介していきます。9月8日掲載〈イランの「拷問絵図」が残酷すぎる…“チキンケバブ”吊るし、性器に催涙スプレー〉をご覧ください。 ――― 【画像】イランの「拷問絵図」が残酷すぎる…“チキンケバブ”吊るし、性器に催涙スプレー
「体じゅうが何百万本もの針で突き刺された」
国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」は2日、昨年イランで起きた抗議デモの参加者たちが拘束後に残酷な拷問を受けていたとして、イラン政府を非難する報告書を発表した。 イランでは2019年11月、ガソリン価格の大幅値上げに抗議するデモが全土に拡大したが、治安部隊に弾圧され、多くの参加者が逮捕された。 アムネスティは逮捕された推定7000人(最年少は10歳だった)からの証言と、裁判所の記録などをもとに今回の報告書を作成。「恣意的な拘束、強制失踪、拷問など、衝撃的な人権侵害が行われた」ことが明らかになったと発表した。 逮捕者の拷問は、反体制派グループや外国政府・メディアとの関与を「自白」させるために行われたという。水責め、むち打ち刑、電気ショック、性器への催涙スプレー噴射、性的暴行、爪はがし、模擬処刑などの拷問手法が使われたと、アムネスティは報告している。 電気ショックを受けたとする男性は、「体じゅうが何百万本もの針で突き刺されたような感覚でした」とアムネスティに語っている。 また別の男性は、手と足を棒に縛られて吊るされるという拷問を受けた。アムネスティの報告書によれば、尋問者はその拷問手法を「チキンケバブ」と呼んでいたという。 その男性はこう振り返っている。 「体に耐えがたい痛みが走り、体にかかる圧力もきつすぎて、おしっこを漏らしてしまったほどです……家族は私が拷問されたことを知っていますが、どんなふうにされたのかは知りません。誰にも話すことができない私は、自分の涙でのどが詰まりそうです」 アムネスティによれば、「不公平な司法手続き」で500人以上が禁固1ヵ月から10年の実刑判決を受けたという。
Courrier Japon