宮澤エマさんがナビゲーター「乳がんで悲しむ方をひとりでも少なくしたい」
インターナショナルな環境で育ち、よりよい世界のために何かしたいという熱い思いを持つ宮澤エマさん。 さまざまなミッションのもとで活動するNGOや社会企業スタッフを取材し、日本に暮らす女性が知るべきこと、できることを探ります。 お話を伺ったのは、認定NPO法人J.POSH 理事 平田以津子さん。 【写真】乳がん&子宮頸がんサバイバーによるリアル証言
“乳がんは自分には関係ないと思っているのが、検診を受けない理由だと思います” 宮澤さん
宮澤エマさん(以下、宮澤)●ピンクリボン運動などにより、乳がん検診の重要性を認識している人は増えているように思います。活動されていていかがですか? 平田以津子さん(以下、平田)●確かに認知度は上がっているかもしれませんが、なかなか検診率まで上がっていないのが現実です。ならばせめて自己検診は習慣にしてほしいと、セルフチェックの重要性も呼びかけるようにしています。 宮澤●数年前に、女性の胸の模型を触って乳がんのシコリがあるのを確かめる、というのをしてみました。そしたら、指が慣れていないのか、触ってもシコリや異物感が全然わからなくて驚きました!自分の胸に触り慣れていないと、シコリは発見しづらいものなのでしょうか? 平田●そうですね。1カ月に1回など日を決めて定期的に自分で触っていたほうが、体の変化は気づきやすいです。お勧めは、生理が終わって1週間くらいの胸が柔らかく変化に気づきやすい時期に、毎月触るように習慣づけること。ただし、シコリができないタイプの乳がんもありますので、やはりセルフチェックと共に病院等で検診を受けるのも大切です。乳がんは、早期に発見・治療すれば、“ほとんど治るガン”。とにかく早期発見を心がけてほしいです。 宮澤●検診に行かない人が多いのは、「身近な家族に乳がんの人がいないから大丈夫」など、自分には関係ないと思っているのが理由のひとつな気がします。
“乳がんは日本の女性の9人に1人が患う時代です。自分は大丈夫と思わず、検診を心がけ早期発見を” 平田さん
平田●その気持ちはわかりますが、乳がんは、現在日本の女性の9人に1人は患う病。毎年9万人以上が新たに乳がんだと診断されています。非常に身近な病なのです。私たちももっと啓発運動に力を入れていきたいですし、読者の皆さんにもピンクリボングッズを持つなど、ぜひ力をお貸しいただきたいです。 宮澤● 乳幼児を育てる乳がん患者を対象に、子どもの一時保育等にかかる費用の一部を補助する「シッターサポートプログラム」も始められましたね。 平田●抗がん剤治療や放射線治療を受けながら子育てをする人の大変さはいかほどかと思い、支援を決めました。受給された方が「経済的援助もありがたいですが、応援してくれる方がいると知れたことが嬉しく、治療を頑張ろうと思えました」とメールをくださったのが活動の大きな励みになっています!