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ジェイテクト初V支えたイタリア人コーチが見た日本バレー「細部にこだわるところが良い」

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バレーボールマガジン

ジェイテクトSTINGS史上初の優勝で終わった、バレーボールV1男子2019-20年シーズン。高橋慎治監督はチームをまとめ上げ、見事な采配で優勝に導いたが、高橋監督を支えるチームスタッフの1人として活躍したのが、イタリア人のフェデリコ・ファジャーニ(FEDERICO FAGIANI)コーチだ。2018/19年シーズンからスタッフとして加わった。1991年生まれの28歳ながら既に約10年にわたって、イタリア、デンマーク、スペインで指導者としての経験を積み、そして今回優勝に貢献したフェデリココーチに、チームのこと、日本のバレーについて、自身のバレー経歴について話を伺った。 初優勝に「感動的な瞬間で誇りに思う」 ――優勝おめでとうございます。優勝の瞬間、どんな思いがこみ上げてきましたか? フェデリココーチ:とても感情的になった瞬間でした。この数年間、ハードワークをしてきたので嬉しかったですし、ジェイテクトSTINGSで優勝できたことをとても誇りに思っています。 ――フェデリココーチ自身は過去に、指導者として優勝を経験したことがあるのでしょうか? フェデリココーチ:初めての優勝ではありません。イタリアU17代表ではヨーロッパ選手権で金メダルを獲得しました。4年前のことですがすごく感動的でした。 ――昨シーズンは7位、そして今シーズンは優勝。大きく何が変わったのでしょうか? フェデリココーチ:マテイ(・カジースキ)のような戦術的、技術的に優れていて、経験のある選手を始めとして、高い技術をもった選手達が今シーズン、チームに加わりました。パリ・バレー(フランス)で優勝を経験した本間(隆太)は技術とカリスマ性を持つリベロ。それに伏見(大和)とラオ(シューハン)。西田(有志)は素晴らしい仕事をしてくれました。他にも若い選手たち、そして経験のある選手たちも同じく貢献してくれました。チーム全体の技術が練習で上がったと強く思っています。素晴らしい仕事をしてくれた全選手に感謝しています。 そして、スタッフたちが皆、良い雰囲気の中でお互いに協力し合い、より質の高い様々な練習メニューを取り入れてきたことも、ひとつの要因だったと思います。 ――チームにおいてどんな役割を担いましたか?コーチとして、高橋監督をどうサポートしましたか? フェデリココーチ:特にブロックとディグ、練習のメニューの考案、技術的および戦術的なアドバイス、対戦相手の研究と対策に関して、監督をサポートしました。 ――西田選手、中根聡太選手、小林光輝選手、藤中優斗選手といった若手選手たちにどういうアドバイスをしましたか? フェデリココーチ:この4人は優れた選手であり、コーチの指示を聞く姿勢もあります。西田は素晴らしい才能の持ち主です。彼には主にブロックの技術や戦術、サーブ、ディグ等のアドバイスをしました。中根や小林には、他のスタッフのメンバーと協力し、トスのテクニックについてアドバイスをしました。藤中にはアタック、ブロック、サーブ、レセプションについてアドバイスをしました。 日本の生活が好き、栄や大須商店街も好き ――イタリア語を話せるカジースキ選手とは、普段、バレーについてどういう話し合いをしましたか? フェデリココーチ:マテイはイタリア語が堪能です。練習中、そして試合の際には彼とゲームの展開と、それに伴うチームシステムの改善について話し合っていました。彼には技術的なフィードバックより戦術的な指示をしていました。 ――あなたにとって、ジェイテクトSTINGSはどういうチームですか? フェデリココーチ:ジェイテクトSTINGSは素晴らしいチームであり、私にとっては家族のような存在でもあります。そして、より強いチームになるために日々努力しています。チームはいろんな面で成長しましたが、これからますます強いチームになれると認識していますし、チーム力をあげるために引き続き努力していきます。 ――日本の生活は楽しんでいますか?愛知ではどこがお気に入りですか? フェデリココーチ:日本の生活が本当に好きです! 日本の文化、伝統、食べ物、そして国全体が大好きです! 日本の文化はヨーロッパの文化と比べて違うからこそ、とても魅力的に感じます。愛知県はとてもいいところであり、名古屋によく行っています。お寺や神社だけでなく、栄や大須の商店街も好きです。 Vリーグとイタリア・セリエAの違い ――Vリーグで2シーズンを経験しました。Vリーグにどういう感想を持っていますか? イタリア・セリエAなど海外のリーグとどう違いますか? フェデリココーチ:日本のVリーグは、ここ数年、成長を成し遂げています。外国人選手の質の高さだけではなく、一部の日本人選手たちが大幅に成長したからだと思います。どのチームにも力があり、レベルが競り合う相手とプレーすることで、リーグ全体のレベルが上がったのではないでしょうか。 イタリアのセリエAとの違いに関してはいくつかあります。イタリアでは4人の外国人枠が許されていますが、日本では外国人枠がたった1つ+アジア枠1つだけです。これには2つの面があります。多くの外国人選手がイタリアでプレーしているため、イタリアリーグのレベルは非常に高い、一方、日本では、外国人枠が少ないため、日本人選手の成長を促す環境があると思います。 ――日本のバレーボール(戦術、選手の質など)の良い点、劣っている点は何でしょうか? 例えば、私は日本のバレーボールの問題点について、ミドルブロッカーのブロック技術と、セッターに対してトススキルの高さを重要視していて、ブロック能力を重要視しない点だと思っています。 フェデリココーチ:日本には優れた選手がいます。もちろん、日本の選手は例えばヨーロッパの基準に比べて、それほど身長は高くないので、いくつか(ブロックやアタックの面で)の困難があります。しかし、日本のディグ力は非常に高いです。去年の夏の日本代表男子チームは、優秀なアタッカーがいましたので、(身長がないのでアタックは決まらないというような)典型的な考えをしてはいけません。私が日本について本当に気に入っていることは、「細部にこだわるところ」です。場合によって、必要でない細かすぎるところもありますが、そういうところを気に入っています。

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