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「本マグロが釣れたのは先生のおかげ」くも膜下出血から復帰の漁師 手術した医師に感謝

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沖縄タイムス

 本マグロが釣れたのは先生のおかげ―。沖縄県の国頭漁協所属の漁師、町田剛たかしさん(43)がこのほど、久米島近海で125キロの本マグロ(クロマグロ)を釣った。昨年11月にくも膜下出血となり、手術とリハビリを経て今年3月、漁に復帰した。“魚の王様”を釣った町田さんは、那覇市立病院で手術を執刀した脳神経外科医の豊見山直樹さん54に改めて感謝し、出漁できる幸せをかみしめている。(北部報道部・又吉嘉例)  町田さんは26歳で漁師になり、30歳の頃に13トンのカツオ漁船を買った。大東島や久米島近海に出漁し、マグロやセーイカを狙う日々だ。「楽しいのはマグロ。引きも強いし、タイミングが合えば入れ食いで連チャンする」。中でも本マグロの引きは別格だという。  体に不調を感じたのは昨年11月26日。朝から目まいがあり、やがて頭痛や嘔吐おうとも始まった。名護市内の病院で脳出血の疑いを指摘され、救急車で那覇市立病院に搬送中、意識を失った。  病名は「脳動脈瘤りゅう破裂によるくも膜下出血」。豊見山さんによる手術は翌27日朝に始まった。途中、血管のこぶを挟んだクリップの脇の血管が裂けるトラブルもあり、予定時間を4時間超え、10時間に及んだ。  手術後しばらくは幻覚などの精神症状もあったが、徐々に収まり、今年1月に退院。3月には約4カ月ぶりに自船「響龍丸」で出漁した。「海は最高。今まで当たり前だと思っていた生活は、幸せな生活だった」  6月2日午前4時頃、久米島北西の海域で強い当たりがあった。釣りざおから勢いよく飛び出した糸が100メートルを超えても止まらない。「普通じゃない」。4時間の格闘の末、海面に出た顔を見て喜びが湧いた。「やった。本マグロだ」。漁師にとって特別な魚。頭をよぎったのは豊見山さんの顔だった。「先生、助けてもらってありがとう」  豊見山さんによると、同病気の死亡率は40%を超え、社会復帰に至る人は約3分の1という。「私たちにできるのは病状を良くするお手伝いであり、病気が治ったのは町田さんの力」と喜ぶ。3人の子どもがいる町田さんに「いいお父さんであり続けるために、生活習慣には留意してください」  剛さんの妻の麗華さん31も本マグロを釣ったと聞いた際、「豊見山先生に食べさせたいと思った」と感謝する。夫妻は「次に先生に会う機会にマグロを持っていく」と声をそろえた。

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