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“なぜか話題にならない”原巨人・3人目の男 31歳丸佳浩「ひとり五連覇」への最終章

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 チームを変えた、偉大な3人目の男。  マイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンがいた90年代中盤のシカゴ・ブルズには、異端児デニス・ロッドマンが加わり、NBA新記録のシーズン72勝を挙げた。秋山幸二と清原和博がいた西武ライオンズには両打ち助っ人のデストラーデが加わり、AKD砲を結成するとプロ野球史上最強とも称される黄金時代を迎えた。 【秘蔵写真】高校時代、投手だった丸佳浩。当時のピッチング写真を見る  そして、坂本勇人と岡本和真がいる令和の巨人軍にとっては、丸佳浩がその3人目の重要なピースだった。

ただひとりの“全試合出場”

 セ・リーグ最年少記録の通算2000安打に挑戦中のスペシャルワン・坂本と、本塁打と打点の打撃二冠トップを走る新若大将・岡本。ともに生え抜きドラフト1位入団で、チームの顔である。だが、今季そんなふたりの柱が揃って欠場した試合があった。9月16日の阪神戦、キャプテン坂本は体調不良、それまで全72試合で4番を張っていた岡本は軽い腰痛でともにスタメンから外れた。その日、代役の第90代4番打者を務めたのは、丸佳浩である。新4番は1安打3四球と全4打席で出塁して勝利に貢献。今のチームにはたとえ坂本や岡本がいなくても、丸がいる。あらためて背番号8の存在の大きさを痛感する試合だった。  ここまで打率.278、17本塁打、52打点、OPS.887、得点圏打率.307(9月30日現在)。昨季は坂本のあとの3番を任せられたが、最近は主に4番岡本の後ろを打つ「5番中堅」に定着した。巨人移籍2年目、ホームラン時の丸ポーズは浸透し日常の風景となり、同時にその働きがスポーツ新聞やスポーツニュースで取り上げられることは減った。だが、代えのきかない攻守の要として、ここまで85試合、例年とは異なるハードな日程においてチームでただひとり全試合出場を続けている。

思い出す「男は黙ってフルスイング」

 現在、巨人の外野陣は亀井善行とパーラが故障離脱中。陽岱鋼も二軍調整中だ。若手の松原聖弥が頑張っているが年間を通してのプレー経験はないし、ムードメーカーのウィーラーも外野での常時起用は難しいだろう。いわば外野陣の高齢化と選手層の薄さはチームの弱点でもある。そんな状況の中で、まるで実家の母ちゃんの手料理のように、雨の日も風の日もいつも静かに、7年連続ゴールデングラブ賞のセンター丸がいる安心感。巨人ファンの方々は想像してみてほしい。もしも丸がセペダだったら……と。不安でお腹が痛くなりそうだ。丸さん毎日ありがとうと東京ドームの客席で心から感謝をしたくなる。  思えば、同じFA組の小笠原道大もそうだった。男は黙ってフルスイング。黙々と試合に出続け、当たり前のように打席に立ち続けて結果を残す。ガッツは背中でチームを引っ張った。グラウンド上の丸もそうだ。何歳になっても、いい意味でそのプレーぶりはギラギラしている。カープ若手時代のオフには市内のトレーニングジムに通うため、一時寮を出てウイークリーマンションで一人暮らしをしたこともある。巨人移籍後もベンチで頻繁にメモを取り、その猛練習ぶりはチームを活性化させ、百戦錬磨の原監督をして「彼のペースにジャイアンツの選手が巻き込まれている雰囲気があるね」と驚かせた。

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