白水阿弥陀堂のハス再生に協力して 地元の7施設に種配る 福島県いわき市の高坂小児童
福島県いわき市の国宝・白水阿弥陀堂の浄土庭園で絶滅の危機にあったハスを再生させる活動に取り組む市内の高坂小の児童は28日、この夏に園内の池に植えたハスから採取した種を内郷、常磐両地区の郵便局など7カ所に配布した。各施設は地域住民に配り、自宅などでハスを栽培してもらう。 配布には4、5年生が参加した。このうち5年生68人は内郷郵便局を訪れ、代表が「総合学習でハスの再生プロジェクトに取り組んでいます。ハスの花を咲かせ、地域を盛り上げたい」とあいさつ。鈴木良平局長らに折り紙に入ったハスの種を手渡した。鈴木局長が「皆さんの熱い思いに応えたい」と述べた。合津楓真さんは「ハスを再生させる取り組みを地域で盛り上げたい」、荒川魅朱さんは「白水阿弥陀堂のハスの現状に興味を持ってほしい」などと語った。 配布したのは浄土庭園で採取した種と、学校で育てたハスから採取した種合わせて約1200粒。市内郷支所、内郷公民館、内郷郵便局、白水郵便局、内郷宮郵便局、高坂郵便局、常磐郵便局の地元7カ所に配布し、各施設を訪れた地域住民らに持ち買ってタライなどで育ててもらう。
浄土庭園では外来生物の食害や昨年の台風13号の影響でハスが激減。同校は2022(令和4)年からハス再生プロジェクトに取り組んでいる。7月には市や地元小学校と連携し、育ててきた苗を池に移植した。 (いわき版)