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「わかりあえなさ」をわかりあおう。ドミニク・チェン監修の「トランスレーションズ展」が21_21 DESIGN SIGHTで開催

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美術手帖

 世界中に7000を超える言語が存在すると言われる現在。そのなかで「翻訳」にフォーカスし、コミュニケーションのなかに横たわる根源的な「わかりあえなさ」、そして「言葉にできなさ」を共有する方法を探る「トランスレーションズ展」が、東京・六本木の 21_21 DESIGN SIGHTで開催される。会期は5月29日~9月22日(新型コロナウイルスの影響により変更予定)。  本展のディレクターを務めるのは、情報学研究者のドミニク・チェン。チェン自身は日本語、フランス語、英語を使用し、日本、台湾、ベトナムの血を引くフランス国籍。幼少期には50ヶ国以上から生徒が集まるインターナショナルスクールに通い、日々「翻訳」を体感して過ごしたという。著書に『未来をつくる言葉:わかりあえなさをつなぐために』(新潮社、2020)、『電脳のレリギオ:ビッグデータ社会で心をつくる』(NTT出版、2015)などがある。  出展作品は、言語と食文化の類似に着目し、それぞれにおける文化的混交や摩擦を翻訳の観点から考察する永田康祐の映像作品《Translation Zone》や、「サメを性的に誘惑する香水」の制作を通して、分子レベルでの異種間コミュニケーションについて考える長谷川愛のリサーチプロジェクト《Human X Shark》など。  また、島影圭佑が手がける視覚障害者のために文字を読み上げるメガネ「OTON GLASS」や、チェンが手がけるFerment Media Researchによる、ぬか床のなかに棲む無数の微生物たちの発酵具合を音声に翻訳するロボット「NukaBot v3」といったプロダクトも見ることができる。  そのほかにも本展には伊藤亜紗、Google Creative Lab、清水淳子+鈴木悠平、本多達也、やんツー、ペイイン・リン、ティム・ローマス、和田夏実ら、アーティストをはじめ研究者や組織なども参加する。  人同士のコミュニケーションだけでなく、微生物や植物、動物、そして無機物と対話するための「翻訳」の技法の数々を紹介し、その射程を押し広げることを試みる本展。会期中には多数のイベントも予定されているため、こちらもあわせてチェックしたい。 ※2020年4月13日追記 新型コロナウイルスの影響により、会期は変更予定。

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