【豊橋新アリーナ】長坂市長の所信表明への会派反応まとめ
長坂市長が市議会の初日で演説した所信表明について、市議会の主要5会派の受け止め方も様々だった。演説に対する各会派代表の評価などをまとめた。 ■自民=小原昌子団長 所信表明で第一の取り組みに挙げた新アリーナ計画中止と契約解除は賛同できない。市長の意思とはいえ、2年余りかけた市議会の審議と議決までの経緯をないがしろにするものだ。 初登庁した11月18日にも、市議会への説明もなく契約解除を担当部署へ指示した。市議が持つ民意も尊重すべきだ。こうした懸念から、市長には計画継続を求める文書を会派で申し入れた。 アリーナ計画中止への市長方針は、一般質問でも多数取り上げられると思う。詳しく真意と問いただしたい。 ■公明=尾林伸治団長 新アリーナ計画中止へ向けた契約解除は納得できない。市議会で多くの時間を割いて審議し、賛成多数で契約締結に至った。計画中止への思いは尊重するが、かたくなな印象を受けた。 他の施策では不登校児童やヤングケアラー、青少年健全育成などの施策は会派の要望が盛り込まれ、他会派の施策も散見された。バランスに配慮した内容だが、それだけに新アリーナへのかたくなな姿勢が際立つ。 ■新しい豊橋=菅谷竜代表 吉田城跡の歴史を感じさせる公園づくりは着実に取り組んでほしい。土塁や石垣などの整備とともに、武将まつりなどのイベント企画や展示物の充実にも期待する。共働き世代を中心に自治会やPTA活動の負担減は組織のスリム化を図ってほしい。ごみ個別収集は高齢者や子育て世帯の利便性にもつながる。 新アリーナ計画中止の方針は賛成なので滞りなく進めてほしい。「ハコモノ」より、子育て世帯を中心とした住民サービスに注力すべきだ。 ■共産=鈴木みさ子団長 新アリーナ計画の契約解除は市長選の公約に沿って実行に移す姿勢を評価する。 ほかの施策では賛否両方といったところ。子育て教育関連で挙げた小中学校の再編は反対だ。いじめ防止策として警察を含む外部機関との連携を考えているが、警察の介入は避けるべきという会派の考えと異なる。 子育てや教育への施策が手厚かったが、高齢者や障害者を含む福祉への施策が見られなかったのは残念だ。 ■まちフォーラム=星野隆輝代表 市政の大きな方針は理解できたと思うが、分野ごとの施策などは具体性に欠ける部分が多い。 新アリーナ計画の契約解除や児童相談所など一部に具体的な内容も示していたが、住民目線の要望に応える施策が多い印象だ。産業振興や公共交通といった分野はより具体性に富んだ方針を示してほしかった。
東愛知新聞社