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コロナによる金融危機はこう起きる~不況下のリスクシナリオ

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LIMO

深刻な不況が金融危機を招く可能性は否定できないので、リスクシナリオとして頭の片隅に置いておくべきだ、と筆者(塚崎公義)は考えています。 * * * * * 新型コロナ不況の深刻化にともなって、金融危機の発生を心配する人が増え始めているようです。そこで、リスクシナリオとして金融危機を考えるシリーズを記すことにしました。第1回の今回は、起こり得る金融危機の概観です。

金融危機は何度も起きてきた

過去、金融危機は何度も発生しました。典型的なのは、バブル崩壊による不良債権の増加で銀行経営が傾き、金融仲介機能が麻痺してしまった場合です。日本の平成バブル崩壊後の金融危機、米国で不動産バブル崩壊後に起きたリーマンショック、等々は、規模も影響も巨大なものでした。 新興国から大量の資金が流出して新興国通貨が暴落し、通貨危機が発生したこともあります。アジアの通貨危機は記憶に残っている人も多いでしょう。 先進国でも政府債務が拡大して返済不能となったケースがありました。ギリシャの債務危機は記憶に新しいですね。 今回懸念されているのは、深刻な不況が原因で金融危機が発生するかもしれない、ということです。どのようなことが起こり得るのか、考えてみましょう。

皆が危ないと思うと本当に危なくなる

金融危機を考える際に重要なことは、皆が危ないと思うと本当に危なくなる、ということです。トイレットペーパー不足は、原因がなかったのに皆が「不足する」と思っただけで起きたわけですが、金融危機も同様に原因が無くても起きることなので、恐ろしいのです。 皆が「あの銀行は破綻する」と思うと皆が預金を引き出すので、本当に金庫が空になって破綻してしまうかもしれません。「あの借り手が危ない」と銀行が考えると、一斉に返済要請が来るので、本当に倒産してしまうかもしれません。 「他人が買う前にトイレットペーパーを買おう」「他人が引き出す前に銀行預金を引き出そう」「他の銀行が返済要請をする前に返してもらおう」と人々が考え始めたら、その流れを止めることは容易ではありませんから。

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