パフォーマーから写真家まで…『ダウン症』の思い込みひっくり返す表現者たち 個性と向き合い可能性広げる
■人より時間はかかるけど『絶対にやれるようになる』
小学6年生の森川小花(もりかわ・こはな 12)さんは、音楽に合わせて踊りたいと、新体操を始めて5年目だ。 森川小花さん: 「私の名前は森川小花です。12歳です。好きな教科は国語です」
ダウン症は、筋肉の緊張がよわく、ゆっくりとした動作と思われがちだが、新体操は、素早さと揃った演技が求められる。この日、練習中にバランスを崩してしまう場面があったが、チームメイトがすぐにフォローした。これまで、厳しい練習も一緒に乗り越えてきた。 小花ちゃんの友達: 「小花ちゃん大丈夫?」 森川小花さん: 「走って、飛んで、くじいた」 新体操教室の先生: 「(チームメートは)小花ちゃんが“いつもと違うな”と気にできると、他の子にも目を向けられるようになるという感じがします。小花ちゃんだけじゃなくて、キッズさんがうずくまっていたり、泣いちゃったりした時にも、声を掛けられるようになるんだと思います」
小花さんは10日後、年に一度の発表会を控えていて、チームでのボールを使った演技に向けて、自宅でも練習を続けていた。心配なのは、背中でのキャッチだ。
森川小花さん: 「揃えることが苦手で、頑張ろうかなって思っています」 小花さんの母・森川美穂さん: 「元々は“できないだろう”と思われていたと思うんですけど、意外といろんなことができるんだと思ってもらえて。(始めた頃は)みんなの動きについていけなかったけど、今は割とついていけているから、ちょっと人より時間はかかるけど、『絶対にやれるようになるんだ』とすごく思った」
■「頑張ればやれる」 苦手な“背面キャッチ” 練習し本番挑む
そして迎えた本番。小花さんは、緊張しながら会場に入った。 小花さんは大きな音が苦手だ。出番を待つ間、会場から流れてくる大音量の音を聞いて、不安な気持ちと重なり怖くなってしまったようだ。
その後なんとか落ち着き、チームメイトと本番に臨んだ。みんなと練習を重ねたボール演技と、難しい背面キャッチも見事成功。チームメイトと息もぴったりだ。