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「右SBだったら右目が見えなくてもやれる」失明の危機の只中・松本光平、復帰への挑戦

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REAL SPORTS

再びクラブワールドカップに出場するために

この野性味溢れるヤンゲンの一員として、松本は昨年のクラブワールドカップへの出場を果たす。初戦の相手は、シャビ監督率いる、カタールリーグ覇者のアル・サッド。松本はベンチスタートだった。当人いわく「フィジカルだけで、うっかり1-1のまま延長戦までいってしまったんですね(笑)」。続きを聞こう。 「ところが延長前半にGKが味方のバックパスをキャッチしてしまって、間接FKから勝ち越されて、それで一気に集中力が切れてしまいました。さらにダメ押しの3点目を入れられて、終了です。僕自身は70分からの途中出場でした。クラブワールドカップを目指して、オセアニアで頑張ってきたので、その意味ではうれしかったです。でも、結果も内容も満足できなくて、ものすごく悔しかったですね」 オセアニア王者の一員として、クラブワールドカップのピッチに立った日本人といえば、5年連続で出場したオークランド・シティFCの岩田卓也がいる。松本自身、その話ぶりから、岩田のことを意識している様子が伺えた。年齢は向こうが6歳上だが、Jリーグ未経験のままオセアニアに渡り、まったくの無名からFIFAの国際大会までたどり着いたキャリアには、近いものが感じられる。ただし岩田は、5年連続でのクラブワールドカップ出場。2014年には、3位にまで上り詰めている。 もちろん当人には、前回大会での悔しさもあっただろう。その一方で、岩田という先達がいたからこそ、フットボーラーにとって致命的ともいえる目の負傷をものともせず、松本は再び世界の舞台に立つことにこだわり続けているのではないか。OFCチャンピオンズリーグ再開は10月、そしてクラブワールドカップ開催は12月の予定だ。 「とりあえず年内は、左目は手術をせずに視力回復を目指します。僕的には、12月までに復帰できるかなと勝手に思っていて、先生には何度も『いつ復帰できますか?』って聞いているんですけど、そのたびに『そんな状況じゃない!』って怒られるんですよ(苦笑)。でも『片目でもいいからウチに来てくれ』と言ってくれるクラブもあるし、右サイドバックだったら右目が見えなくても十分にやれると思っていますから」 手術翌日のメールマガジンで、松本はこんなメッセージを発信している。いわく《最悪の事態は免れ、現時点でまだ完全に失明はしていません。まだ希望は残っています!》。あらゆる人々が「希望」を求めている、この時代。失明の危機にあった松本光平が、クラブワールドカップのピッチに戻ってくることが、フットボールファンに希望の灯火をもたらすことは間違いない。その時、彼の右目に光が戻っていることを、心から願う次第だ。 <了>

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