石川遼、3位浮上 前週から58ホール連続ボギーなし 賞金王も射程に捉え「4日間の中で一番いいゴルフができたら」/国内男子ゴルフ
カシオ・ワールドオープン第3日(23日、高知・Kochi黒潮CC=7350ヤード、パー72)4位で出た石川遼(33)=CASIO=が71で回って通算11アンダーとし、首位との差を3打から1打に詰めて3位に浮上した。前週から58ホール連続ボギーなしと安定したプレーで、賞金王の可能性をつなぐ逆転優勝を目指す。賞金ランキング1位の平田憲聖(23)=ELECOM=は通算6アンダーで28位。宋永漢(33)=韓国=ら2人が通算12アンダーで首位に並んだ。 風が強まった中、石川が耐え抜いた。この日ただ一人のボギーなし。首位と1打差の3位と最高の展開を作ると、「この大会で今までで一番難しかった」と息をついた。 1番(パー4)で第2打をグリーン手前に外し、パターでの第3打も2メートルを残したが、沈めてパーセーブした。バーディーは、カラーからの第3打を1・5メートルに寄せた10番(パー5)のみ。終盤は「土砂降りみたい」と表現する北風にも見舞われながら、スコアを落とすことはなかった。 3日間ボギーなしで、前週の「ダンロップ・フェニックス」最終日の上がり4ホールと合わせて58ホール連続ボギーなし。2010年に刻んだ自己最長の49ホールを更新した。今大会のパーオン率は77・78%(2位)とショットが安定し、ピンチも武器のショートゲームでしのいでいる。 今季は残り2戦。ここまで賞金ランクは5位で、1位の平田に約3200万円差。所属契約を結ぶカシオの主催大会で初優勝し、賞金4000万円をつかめば、トップに立つ可能性もある。 「4日間の中で一番いいゴルフができたらいい」。ツアー通算20勝のうち逆転Vが9度で、直近4戦はすべて逆転。石川が熟練の技で、09年以来の賞金王も射程に捉える。(阿部慎)