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文化の灯、消さない 現代美術展七尾展が開幕

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北國新聞社

 第76回現代美術展七尾展(一般財団法人石川県美術文化協会、北國新聞社、七尾美術財団など主催)は29日、七尾市の県七尾美術館で開幕した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月11日から休館していた同館は約50日ぶりの再開。能登地区在住作家の作品を中心に秀作218点が並び、来場者は久しぶりに洗練された美を楽しんだ。

 能登地区唯一の巡回展で日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門で委嘱作品や一般公募の入選作品が展示された。委嘱の部で美術文化準大賞を受賞した飯田昌史さん(七尾市)の彫刻「殻●」などが注目を集めた。古い自分を捨てて成長を願う女性を表現した作品で、飯田さんは「身近な人に見てもらえるので、七尾展が開催されてよかった」と表情を緩めた。

 書「大悲無倦常照我(だいひむけんじょうしょうが)」を委嘱出品した七尾美術作家協会の三藤観映会長(同市)は「この時期の開催に、文化の灯を消さないという強い意志を感じる。作品を披露する場を作ってくれたことをありがたく思う」と話した。

 一般の部の洋画「3・11(風化)」で羽咋市長賞を受けた竹内直樹さん(羽咋市)は「多くの人に作品を見てもらえることは創作意欲につながる」と開催を喜んだ。

 志賀町八幡の干場容子さん(74)は5、6年続けて孫娘がモデルを務めている高崎高嗣さん(志賀町)の洋画「花風」を観賞し、「毎年楽しみにしている。今年もきれいに描かれていた」と笑顔を見せた。

 新型コロナウイルス感染防止のため、開会式は行わず、職員が入り口で来場者を検温し、マスクの着用や手の消毒を促した。館内には距離を取って観賞するよう呼び掛ける張り紙や、順路を示す案内板などが設置された。展示室が混み合う場合は、職員が入室を制限する。巡回展は加賀と白山で中止しており、七尾の後は小松、能美と続く。

 七尾展は6月21日まで(月曜休館)。観覧料は一般500円、大学・高校生350円、中学生以下は無料となっている。

 ※●はローマ数字12

北國新聞社