獲得して良かった!! J1リーグ、今季最高だった新戦力(6)まさに救世主! 壊滅的守備を立て直した鉄人
2024シーズンの明治安田J1リーグがヴィッセル神戸の優勝で幕を閉じた。今季も白熱した戦いが繰り広げられたが、その中で注目ポイントの1つとなったのが新加入選手の活躍だ。今回は、新天地1年目から圧巻の活躍を披露した選手をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
DF:中谷進之介(なかたに・しんのすけ) 生年月日:1996年3月24日 所属クラブ:ガンバ大阪 2024リーグ戦成績:38試合4得点0アシスト 2024シーズンの明治安田J1リーグでリーグ最少失点に輝いたのはFC町田ゼルビアだが、町田と1失点差の35失点で2位だったのがガンバ大阪だった。 青黒の堅守を統率したのは、今季の新戦力である中谷進之介。28歳になり円熟味を増したCB(センターバック)は、加入初年度にしてG大阪の主力に完全定着した。 J1リーグでも、フィジカルの強さを前面に押し出すCBは珍しくなくなってきた。中谷も対戦相手に競り勝つだけのパワーを備えているが、ただ強い“だけ”のディフェンダーではない。 身長は182cmとむしろCBとしては小さい部類に入り、単純な高さ勝負で相手のアタッカーを封殺する場面はあまり多くない。サッカーIQの高さを生かした読みの鋭さで危険な場所を察知し、先回りして相手の攻撃の芽を摘んでいくクレバーな守備者と言えるだろう。 昨季、G大阪はJ1ワーストタイの61失点を記録した。クラブは壊滅状態だった守備陣の救世主として中谷を獲得したが、その効果はシーズン序盤戦から目に見えて表れ始めた。開幕からのリーグ戦10試合中、複数失点を喫したのは2試合のみ。堅守の中心にいたのは、他でもなく中谷だった。 最終的に、中谷はリーグ戦全試合出場を果たす鉄人ぶりを発揮。4位でフィニッシュし、2025/26シーズンのAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)出場権を決定づけたチームに多大な貢献を果たした。 守備の不安定さが成績低迷(16位)に直結していた昨季のクラブの姿は、もうどこにもない。柏レイソルや名古屋グランパスで十分な実績を残してきた男は、わずか1年間でG大阪を立て直してみせた。
フットボールチャンネル