杉咲花はもっと弾けてよし 人気はF4頼み、華がないC5の成長はこれから?
杉咲花の主演ドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系、火曜よる10時)が5月1日に第3話放送を控え、序盤の正念場といえそうだ。杉咲演じるヒロイン・音が、全校生徒に“隠れ庶民"であることがバレて絶体絶命という状況下、英徳学園に婚約者・天馬(中川大志)が乗り込む。いよいよ物語が動き始めて盛り上がってくるところ、視聴率のほうもアップが期待されているがどうなるか。 17日スタートの初回は平均視聴率7.4%(関東地区・ビデオリサーチ調べ、以下同)、続く第2話は0.5%アップの7.9%だった。なんとか2ケタ台に持っていきたいところだろう。
どうしてもF4と比べられてしまうC5
2005年に井上真央と、嵐の松本潤主演で大ヒットした『花より男子』シリーズの新章ともいえる作品で、初回には『花男』のF4、松本演じる道明寺司がゲスト登場し盛り上げた。今度は同じF4、花沢類(小栗旬)の登場が噂されている。『花のち晴れ』は原作ファンの評価が高いという。そのぶん、『花男』が持っていた派手さには乏しいのかもしれない。抜群の存在感で前作を引っ張ったF4のゲスト出演が、どこまでドラマを盛り上げてくれるか。 今回、アキレス腱となっているのが、平野紫耀が演じる神楽木晴率いるC5だといわれる。どうしても、F4と比べられてしまうのだ。C5のメンバーは、平野をはじめ、濱田龍臣、今田美桜、鈴木仁、中田圭祐の5人。それぞれ端正なルックス、あるいはキュートなルックスで魅力的ではあるのだが、F4を演じた松本潤、小栗旬、松田翔太、阿部力と比べると、いかんせん小者感がただよってしまう。キャラクターも弱い。そもそもC5自体が、道明寺にあこがれて結成されたという設定だし、F4とは役どころが違い、演者もまだまだこれからのルーキーなので仕方のないことなのだが。
回を追うごとにキャラクターは成長するのか?
そこで一層、期待がかかるのがヒロイン役の杉咲だ。演技力には定評があるし、ルックスも健気で可愛い。初の連ドラ主演で気合いも十分、髪の毛も30センチもカットして臨んでいる。だが、”華”という点では『花男』のヒロイン・つくし役、井上真央のほうが華はあったように思う。物語自体があり得ないようなセレブ描写満載だったりする中で、井上の演技もリアクションが派手目で、体当たり感がよく出ていた。シンプルにがむしゃらな感じで、観ている側が感情移入しやすいキャラクターだった。杉咲は演技力はあるのだが、もう少し大きく芝居をしたほうが受けは良いのかもしれない。ただ、杉咲には杉咲の良さがあるだろうから、平野、中川らとともに、回を追うごとにキャラクターを成長させていくことを期待したい。 なお第3話には新たに7人組のディープファンクバンド・在日ファンクのボーカル兼リーダーで俳優としても知られる浜野謙太が加わる。音(杉咲)のバイト先の先輩・紺野亜里沙(木南晴夏)の彼氏・ミータンを演じるという。ドラマに彩りを加えることができるか。 (文・写真:志和浩司)