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群馬県とOKI、太陽誘電がローカル5Gで実証実験 中小製造業での活用へ課題の洗い出し探る

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上毛新聞

 群馬県は17日、沖電気工業(OKI、東京都港区)、太陽誘電(東京都中央区)と共同で、建物や敷地内など限られた範囲で展開する高速通信規格「ローカル5G」を使い、工場の課題解決を目指す実証実験に取り組むと発表した。両社の工場の人工知能(AI)を使った検査システムで発生する大量の画像データを、効率的に運用する仕組みを検証する。結果を基に群馬産業技術センター(前橋市亀里町)は中小企業が使えるモデルを検討し、中小製造業でのローカル5G活用の可能性を探る。

◎実際の工場で電波の確認やシステム導入を検証

 第5世代(5G)移動通信システムは超高速と低遅延、多数接続が特徴で、高精細画像のやりとりや即時性の高い通信が可能になる。限られた範囲が対象のローカル5Gは、データの上りと下りの速度を独自設定できるなど使い勝手が良い。工場のデジタル化が進むと大容量のデータのやりとりが必要になってくることから、実証実験でローカル5Gの活用法を探る。

 高崎と富岡両市に拠点を持つOKIが基地局や端末、ルーターなどを購入してローカル5Gのシステムを1組製作する。OKIと太陽誘電の工場に配置し、電波の届く範囲や進み方、周波数の違う電波への干渉など性能を評価・検証する。

 OKI本庄工場(埼玉県本庄市)では、熟練の技術とノウハウが必要な製品の目視確認や検査の作業を行っている。この工程で、高精度な映像をAIで分析して自動化する「外観検査異常判定システム」を作り、実用性を検証する。機器間の通信にローカル5Gを活用する。

 AI解析による外観検査で電子部品を点検している太陽誘電玉村工場(玉村町川井)では、1日数テラバイトの画像データが発生している。現在は多数ある機械を有線でつないでサーバーに転送しているが、ローカル5Gを活用して無線で転送可能か検証する。

 2工場での実証実験の結果を基に、群馬産業技術センターが中心となり、中小企業で活用する場合の課題を洗い出す。コストダウンの方策や応用できる範囲などを検討し、中小製造業での活用の可能性を探る。

 総務省の「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証(工場分野)」に採択され、本年度内に約1億円の事業費で行う。事業費の大半はローカル5Gのシステム構築に使われるという。

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