第93回選抜高校野球 健大高崎、きょう初戦 中止で涙、昨年の思い胸に /群馬
<センバツ高校野球> 第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が19日開幕し、2年連続5回目の選出となる健大高崎は、同日の第3試合(午後3時20分開始予定)で下関国際(山口)と対戦する。新型コロナウイルスの感染拡大による昨春の前回大会中止で涙をのんだ先輩の思いを胸に、甲子園に乗り込む。【川地隆史】 健大高崎は圧倒的な打力を武器に昨秋の関東大会で連覇を果たした。同大会では出場校最多の8本塁打、県大会と関東大会を合わせた打率は出場32校中2番目の3割8分9厘を記録している。 冬期間はボールが飛びにくい木製バットで打撃練習を行ったが、それでもナインは柵越えの当たりを量産した。県大会と関東大会で打率6割超をマークした桜井歩夢(3年)は「甲子園で対戦する好投手を想定し、練習でも一球一球に集中してきた」と語る。 投げては、継投策が中心になりそうだ。関東大会では先発・野中駿哉(3年)と抑えの高松将斗(同)の投手リレーで相手打線を封じた。昨秋はけがに泣いた今仲泰一(同)も本調子を取り戻しつつあり、金子茉由(同)も球速を上げてきた。 一方、下関国際は2年生中心ながら、昨秋の中国大会で準優勝している。エース右腕の古賀康誠(2年)は粘り強い投球が持ち味。捕手で4番の守優雅(3年)など切れ目ない打線も強力で、中国大会では4試合で27得点を記録した。 18日に開会式のリハーサルに臨んだ健大高崎の小沢周平主将(3年)は「初めて甲子園のグラウンドに入ったので、ぐっと実感が湧いた。初戦に向けて順調な仕上がりになってきている。まずは一打席一打席集中してやっていきたい」と抱負を語った。