七冠を堅持した藤井竜王「どのような局面でもうまく対応する力が必要」…4連覇達成を振り返る
第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)で佐々木勇気八段(30)の挑戦を退け、竜王4連覇を達成した藤井聡太竜王(22)(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)は偉業から一夜明けた13日、鹿児島県指宿市で記者会見に臨んだ。
記者会見の冒頭で「創意」と揮毫(きごう)した色紙を掲げた藤井竜王は、その文字に込めた思いについて「今回のシリーズでは、佐々木勇気八段の方に序盤の作戦やその後の指し手で工夫されたように感じていて、私自身も取り入れていきたいと思った。持ち時間の長い将棋は表現行為の側面もあるので、その中で工夫のある一手、納得できる将棋を指せればという気持ちで書いた」と説明した。
今回の対局地である指宿の印象について、藤井竜王は「空港に着いた時に歓迎のセレモニーをしていただき、前夜祭でいろいろな記念品をもらうなど、鹿児島の方には温かく迎えていただいた。そういった中で気持ちよく対局できたと感じている。今回は対局がメインだったが、鹿児島には魅力的なところが多くあると思うので、機会があったら訪れたい」と語った。藤井竜王は2年前にも指宿の対局で竜王防衛を決めている。
藤井竜王は、竜王防衛で七冠を堅持して年を越すことになった。来年に向けて「どのような局面になっても、うまく対応する力がもっと必要と感じたので、意識して取り組んでいきたい」と抱負を述べた。