なでしこ佐々木監督が退任会見(冒頭全文)五輪には至らずとも満足している
女子サッカー日本代表(なでしこジャパン)の佐々木則夫前監督は18日、JFAハウスで退任記者会見を行った。佐々木前監督は、「指導者として満足し、かつ充実した経験ができた11年間だった。これを大きな宝物として、自分自身の新たなステージに向かって頑張っていきたい」とすっきりした表情で語った。 なでしこ佐々木監督「指導者として満足し、充実した経験ができた11年間」
司会:それではお時間となりましたので、なでしこジャパン、佐々木則夫監督退任記者会見を始めさせていただきます。それでは両名お入りください。それでは会見の冒頭に先立ちまして、日本サッカー協会会長、大仁邦彌より一言ごあいさつ申し上げます。 大仁:座ったまま失礼いたします。皆さんもこんにちは。今日はお忙しところを集まっていただきまして、ありがとうございます。日本サッカー協会の大仁でございます。先般、オリンピック予選が終わりまして、3月10日に佐々木監督のほうから報告のあとに、責任を取って辞任したいという申し入れを受けました。そのあと、日本協会の理事会に報告をし、正式に辞任が決まりました。 今回のオリンピック予選は大変残念だったんですが、それまでの佐々木監督の戦績といいますか、戦いが本当に素晴らしいもの、ありまして、2011年の西ドイツのFIFAの女子のワールドカップ優勝、そのあとロンドンオリンピック、カナダのワールドカップ準優勝と、本当に素晴らしい成績を挙げてくれたというふうに思っています。今回、残念ですが、決してそれによってこれまでの戦績が陥れられるものではないというふうに思っております。 特にやはり、なでしこスタイルっていいますか、なでしこのサッカーを世界で戦えるようにしたと。逆に言えば今、なでしこスタイルを世界がまねしてきていると言っちゃなんですが、そういう方向に来てる。その女子のサッカーを佐々木監督が変えたというふうに思っております。それによって今回、オリンピック予選も各国が進歩してきたことによって、こういう苦戦になったということが言えるかも分かりませんが、佐々木監督の功績は本当に大きかったと思いますし、今後もわれわれはこのスタイルを貫いていくべきだというふうに思っております。 9年目ですか。本当に佐々木監督にはご苦労いただきましたけど、しばらく休んでいただけるかどうかは分かりませんが、感謝を申し上げたいと思います。以上です。 司会:では、佐々木監督、お願いします。 佐々木:はい。本当に女子の指導者として携わって11年、そして監督として9年間、本当にこれまで選手たちと、そしてサッカー協会と共に世界を目指して仕事ができたということ。そしてこれまでの中で世界と戦えて、結果もある程度出て、未来へまたさらに向けられたこと。最終的には大切なリオの五輪の結果には至りませんでしたけども、本当に僕自身は満足し、かつ充実した11年間をサッカーの指導者として経験できたということ、これは本当に僕の大きな宝物として、今後、どういう道にまだ行くかは分かりませんけれども、いずれにしてもこの経験ということが、さらにまたいい経験となって次のステップに、自分自身の人生の1つになると確信して、次、新たなステージに向けて頑張っていきたいと思ってます。