結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り
12月15日に最終回を迎えるNHK大河「光る君へ」は視聴率歴代ワーストを免れたが、「むしろ“勝利”と言っていいんじゃないですか」とは、在京キー局プロデューサー。初回の世帯視聴率こそ12%台だったが、その後はずっと10%前後を行ったり来たり、1ケタに陥落することも。それの何が勝利なのか。 【写真】「光る君へ」に明子役で出演していた瀧内公美 「もちろん主演は紫式部を演じた吉高由里子さんですが、とりわけ後半は柄本佑さんの藤原道長の出番が多すぎて、《どっちが主演か分からない》なんて声もありました。宮中の恋愛、人間模様がメーンで派手なシーンも少ない。ですが、衣装やセットの豪華さと相まって、新たなファンを掴んだことは間違いない。実際、《初めて大河を見たけどハマった》なんて書き込みは少なくありません。女性のよる女性のための大河、若い女性など大河のファン層を広げるという制作サイドの狙いは的中したと言っていい」(前出の在京キー局プロデューサー) レビューサービスFilmarksでの評価も、「光る君へ」は5点満点で4.1。同じ日曜夜放送のTBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」の4.2と競っている。 「リアルタイムと録画での視聴を合わせた総合視聴率を見ると、世帯も個人も『光る君へ』が『海に眠る』どころか、テレビ朝日の『相棒season23』も上回っています。視聴者が配信ドラマに流れつつある中で、今どきはもうNHKも民放もへったくれもない。民放の連ドラと比べて大河は制作費が倍以上というコスパの問題はあるとはいえ、単純に数字だけを比べれば、楽々合格点と言っていいと思いますよ」(テレビ誌ライター) 結局、評価も数字も「光る君へ」の“勝利”というわけだ。 「道長役の柄本さんも《セクシー》などと評判になりましたが、やっぱり吉高さんは同性の支持率も高い。もともと演技には定評のある2人ですが、吉高さん見たさで《初めて大河を見続けた》なんて声も目立ちます。《可愛い》ともっぱらで、合戦好きのオールド大河ファンは一部離れたかもしれませんが、通年放送の大河に新たな女性ファンを獲得した一番の立役者は、やっぱり吉高さんです。力がなければ1年は引っ張れませんし、吉高さんの評価はうなぎ上りでしょう。歴代の大河と比べたら低い数字かもしれませんが、大きな変動もなく安定して推移したことが、その証です」(前出のテレビ誌ライター) 地上波の連ドラ全体がパッとしないとも言えるが、吉高と柄本は今後ますます引っ張りだこになるはず。果たして2025年の大河、横浜流星(28)主演の「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」はその流れを引き継げるか。 ◇ ◇ ◇ 「光る君へ」に出演していた塩野瑛久の役の幅はとにかく広い。●関連記事『【もっと読む】「光る君へ」一条天皇→「無能の鷹」ひ弱見え男子…塩野瑛久は柄本佑を超える“色っぽい男”になれる逸材』では、その変幻自在ぶりについて伝えている。