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元気なのにPCR検査を受けたくて、病院6軒ハシゴした男性の謎行動

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週刊SPA!

 コロナ禍で多くの人が自粛生活を送るなか、謎の正義感や危機意識で感染拡大リスクを高めている「コロナ偏差値が低い」人たちがいる。時に迷惑にもなる、彼らの謎行動をリポートする。 ⇒【写真】PCR検査の陰性を示す通知書

PCR検査を受けたくて病院を6軒ハシゴする

 「家族をコロナから守りたい」と考えるのは自然な感情だろう。しかし、そんな純粋な思いも暴走を始めると、途端にコロナ偏差値が低い行為へと繫がってしまう。 「僕の体調は問題なかったんですが、コロナは無症状の場合もあるから子供にうつすリスクがゼロではない。『コロナじゃない』と安心して子供を抱くためには、僕がPCR検査を受けるしかないなと」  そう語るのは、3年に及ぶ妊活の末に第1子が生まれたばかりだという私鉄駅員の片岡啓介さん(仮名・40歳)。電車や駅が職場となるため「手洗い・うがいなど、1月末から細心の注意を払ってきた」という片岡さん。 「マスクは週末ごとに店舗に並んでストック。まだ200枚以上はあります」  自分だけ家を出ることも考えたというが「産後間もない妻を置いていけなかった。検査を受けることが今も最善だったと思う」と片岡さん。とはいえ、当時発熱も咳もない片岡さんはPCR検査の対象外。片岡さんは保健所に設置された相談窓口に電話をかけたが、案の定「症状が出ている方が優先なので」と門前払いを食らい続けたという。 「30件はかけましたね。悔しくなってきちゃって『テメェ、子供が感染したら責任取れるのか!?』って怒鳴りつけたり……」  子を思う片岡さんの気持ちはわかるし、症状がないとPCR検査を受けられない体制がおかしい、という見方もあるだろう。だが、ここからさらに彼の子を思う気持ちは暴走していく。 「コロナにかかったふりをしてでも病院に直談判するしかないなと。一番乗りなら可能性はあるかと、まずは自宅から電車で15分の病院に6時に到着。8時から受け付けだったので病院の外で2時間待ったものの、予約なしでは受けられないと門前払い。  次は電車で30分ほど移動して2軒目。ここでは僕みたいにPCR検査待ちの人で激混みで、診察を受けるまで3時間は待合室で待たされました。『安心したいからと検査を受けに来る人がたまにいるんですけど、今の制度的に無理です』と断られたんですけどね……」  それでも諦めきれず、県内を電車で移動しながら2日で延べ17時間をかけて6軒もの病院をハシゴしたという片岡さん。当然ながら、病院の待合室ではゴホゴホと咳きこむ人もチラホラいたとか。 「最後に駆け込んだ病院で、涙を浮かべながら『子供のために』と医師に訴え、ようやく受けさせてもらえました。結果は陰性。その後『パパは安全だよ』と子供を抱いたときは泣けてきました。子を思う執念が勝ったのかなと」  海外のドライブスルー検査のような体制がない日本。全国で院内感染が確認されている昨今、「病院をハシゴする行為がお子さんの感染リスクを高めているのでは」と聞いてみると「陰性が出た以上、問題ないじゃないですか……!」と少しムッとした様子だった。咳する人でごった返す病院に3時間もいた以上、2週間は子供を抱かずに自宅待機したほうがいい気もするが……。 <取材・文/週刊SPA!編集部> ※週刊SPA!5月19日発売号の特集「コロナ偏差値が低い人々」より

日刊SPA!

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