第94回選抜高校野球 大阪桐蔭、王座目指し 金光大阪、初勝利狙う(その1) /大阪
<センバツ2022> 28日開かれた第94回選抜高校野球大会の選考委員会で、府内から大阪桐蔭(大東市)と金光大阪(高槻市)の出場が決まった。大阪桐蔭は3年連続13回目の選出。昨秋の近畿地区大会で4年ぶり4回目の優勝を果たし、全国10地区の優勝校で競う明治神宮大会でも初優勝した。今回は4年ぶりとなる頂点を目指す。また、金光大阪は13年ぶり3回目の出場。夏の1回を含めて過去3回の甲子園大会ではいずれも初戦で敗れており、「まず1勝」を目指す。3月4日に組み合わせ抽選会があり、同18日に開幕する。【山口一朗、隈元悠太】 ◇大阪桐蔭 3年連続、闘志高め 大東市中垣内3の大阪桐蔭には28日午後3時半過ぎ、3年連続13回目の吉報が届いた。昨秋の明治神宮大会で日本一に輝き、今回のセンバツでも優勝候補の筆頭。選手たちは、グラウンドに駆け付けた今田悟校長から落ち着いた様子で出場決定の連絡を聞くと、2018年の春夏連覇以来となる甲子園優勝へ向けて、静かに闘志を高めた。 チームを引っ張る星子天真主将(2年)は「(神宮大会優勝は)あくまで秋の時点。この冬に他校も力をつけている」と表情を引き締めた。チームのテーマは「束になって泥臭く」。アップの前などに部員に呼び掛けている。「一試合一試合をどれだけ一生懸命に戦えるかが、優勝に近づくポイントだと思う」と甲子園を見据えた。 ◇投手陣の層厚く 4年ぶりに近畿を制し、全国10地区の優勝校で競う明治神宮大会も初優勝。選手たちは4年前の春夏連覇以来となる甲子園での頂点を見据える。「春の日本一」が合言葉だ。 近畿大会は4試合で計31得点を挙げ、失点はわずか「2」。明治神宮大会も3試合で計28得点を挙げた。 投手陣の中心は別所孝亮投手(2年)だ。右上手からの最速147キロの速球とスライダーが光る。同じく右腕・川原嗣貴投手(2年)は145キロの速球に加え、制球力がある。 左腕・前田悠伍投手(1年)は速球、変化球とも切れがいい。近畿、明治神宮の両大会は先発に救援に活躍した。ここに左の川井泰志(2年)、右の藤田和也(2年)の両投手が加わり、層は厚い。 打撃陣の要は、長打力があり、広角に打てる1番・伊藤櫂人選手(2年)、明治神宮大会2本塁打の3番・松尾汐恩選手(2年)。脚力ある海老根優大選手(2年)や、丸山一喜選手(2年)の長打も魅力だ。