容量1.2倍…FDKが1億円売り上げへ、「車載機器向けニッケル水素電池」開発
FDKは車載機器向けのニッケル水素電池「HR―AATEX」を開発した。新たな材料を採用したことで、従来品に比べ約1・2倍の電池容量を実現したほか、放電性能を高めて寒冷地での使用にも対応した。価格は個別見積もり。高崎工場(群馬県高崎市)で生産し、8月末からの出荷を計画する。初年度は1億円の売り上げを目指す。 車両緊急情報システム「eCall(イーコール)」、カーアラーム、ドライブレコーダーでの主電源用途などでの活用を想定する。HR―AATEXはマイナス40度Cの環境下での放電時間を、従来品「HR―AAUTEW」と比べ約6倍とした。 HR―AATEXの大きさは外径が14・35ミリ×高さ50ミリメートル、重さは約26グラム。定格容量は1100ミリアンペア時。 FDKはこれまでもニッケル水素電池の開発に注力してきた。車載のほか、医療や家電向けの主電源用途などにも展開する。特に車載機器向けでは幅広い温度の環境で使える電池や長寿命な電池への需要が高いということから、HR―AATEXを開発した。